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SDETという組織を日本で立ち上げた理由

2023/09/15に公開

はじめに

『テストオートメーション』というと一般的に膨大なテストを一瞬で終わらせる夢のツールに見えます。また、経験者にはツール販売業者とベンダーの安請け合いの地雷原にしか見えないと思います。いずれにせよ、テストオートメーション導入失敗という屍の山があります。一方、『スクラム』などのアジャイル開発のコンセプトは30年以上前からありますが、日本国内では成功事例が少ないです。しかし、欧米では既にウォーターフォールよりもアジャイルの採用の方が多くなっています。

本来、テストオートメーションやアジャイル開発、マイクロサービスやDevOpsも「高速デリバリー」を実現するための要素であり、組織の最適化やデリバリー・プロセスやフィードバックの短縮や効率化を促進し、ヒューマンエラーを削減する事を目的としています。どれも一つ一つが繊細なコンセプトや技術ですが、その理解や使い方が不十分だと機能しません。しかし、これらを適切に扱う事で生産性の改善や効率化を実現することが可能です。

我々は何者か

我々はSoftware Development Engineer in Test、一般的にSDETと呼ばれるデリバリー高速化を実現・支援する組織です。

我々が生まれた背景

現在の企業においてプロダクトやサービスの市場投入を早め、フィードバックをできるだけ早期に収集しながらTrial & Errorを試み、最適化を促進するアジリティのある活動が必要不可欠です。一方、IT開発の現場においては工程の短縮や効率化が求められながら、モバイル・タブレットの出現に伴って必要なテストの種類や件数が爆発的に増大しました。それに対して欧米ではサービスやプロダクトの自社開発体制が整えられ、組織と技術を最適化するケースが主流となる一方、日本での最適解は開発や品質保証のアウトソーシングを通じた人件費の低減でした。結果的に欧米ではアジャイル開発が主流となり、CI/CDにテストオートメーションが組み込まれた効果的なテスト戦略が用いられています。欧米では日々、最新技術やコンセプトが生み出される一方、日本は人海戦術で技術を克服する試みが浸透し、IT技術は世界と比べて周回遅れという現状が生まれています。

現状とこれから

我々は欧米型のソリューションを提案・導入・支援する組織として活動しています。
しかし、テストオートメーションのみならず、アジャイルやDevOpsなどプロジェクトやクライアントのニーズにより最適解は異なります。ウォーターフォールであってもテストオートメーションやCI/CDを効果的に活かすことは可能です。更にはChatGPTを始めとするLLMの出現により、開発や品質保証に留まらずデリバリーそのものが変化しつつあります。そういう状況においても最新技術とコンセプトをベースに最適なソリューションを提供しながら我々の組織も共に進化を続けています。

今後、テストオートメーションを中心に技術やコンセプトの紹介、Best Practiceなど様々な記事を投稿していきたいと思います。

仲間募集

Accenture Japan QE&A - SDETでは、高速デリバリーやテストオートメーションを通じたお客様の変革を支援しています。
同じビジョンを共有する仲間を募集しています!
https://www.accenture.com/jp-ja/careers/jobdetails?id=R00091947_ja

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