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日本工学教育協会 年次大会2025に参加しました

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はじめに

先日、京都大学桂キャンパスで開催された日本工学教育協会 年次大会2025に参加する機会をいただきました。本記事では、同学会に参加するに至った背景から、大会の概要、現地の雰囲気、そして参加して得られた学びや感想について共有します。


背景と目的

なぜ参加したのか?

今回の学会参加は、私が学部2年次に履修した夏季集中講義「かなざわまちづくり」(以下、本講義)での経験がきっかけです。本講義は、金沢市の地域課題解決をテーマに、学生が分野の垣根を越えてチームで活動するPBL(Project-Based Learning)型の授業です。

翌年、私は本講義にサポートアシスタント(SA) として参加しました。SAとは、上級生が自身の経験を活かして授業運営を支援する役割で、主にチーム活動のファシリテーションや、課題を実装する上での技術的なサポートを担当しました。

このSAとしての活動を通じて、「SAの存在が、本講義における学生の学びにどのように貢献しているのか」という問いが生まれました。この問いを探求するため、2024年度にSAとして活動した同期と共に、関連データを分析し、その結果を論文にまとめました。そして、その成果を発表する場として、今回、日本工学教育協会 年次大会に参加する運びとなりました。


大会の概要

どのようなイベントだったか?

本大会の概要は以下の通りです。

  • 日時: 2025年8月27日(水) 〜 8月29日(金)
  • 場所: 京都大学 桂キャンパス
  • 発表形式: 1件あたりの持ち時間は、発表10分質疑応答5分の計15分でした。ただし、発表者交代の時間も考慮すると、実質的には14分程度でセッションを終えるのが通例でした。

大会は、大学教員が主体となって発表する一般セッションの他に、「学生セッション」の時間が設けられていました。このセッションでは、高専生や大学生、大学院生が自身の研究成果を発表しており、多様なテーマに触れることができる貴重な機会となっていました。


現地の雰囲気と質疑応答

どんな人が参加し、どんな議論が交わされたか?

会場には、工学教育に関わる大学の先生方や、私達と同じように研究成果を発表する学生が数多く参加していました。

質疑応答では、核心を突く鋭い質問が多く飛び交っていましたが、それは決して発表者を責めるようなものではなく、研究をより良くするための建設的な指摘や、新しい視点を与えるコメントがほとんどでした。

例えば、発表スライドの図表に不備があったとしても、それが直接指摘されることは稀です。議論の中心は、むしろ研究アプローチの妥当性や、データ分析手法の適切性といった、研究の本質的な部分に置かれていました。そのため、論文と発表資料をしっかりと準備し、自身の研究内容を深く理解していれば、有意義な質疑応答ができるという印象を受けました。


参加した感想

今回、私自身が登壇することはありませんでしたが、発表者のサポートや、同期が座長を務めるセッションの運営補助など、発表とは違った形で学会運営の裏側を体験することができました。初めての学会参加で最初は緊張もありましたが、先生方の手厚いサポートのおかげで、安心して臨むことができました。

また、空き時間には京都市内を散策することもでき、充実した3日間となりました。子供の頃に訪れた時とは異なる視点で歴史的な街並みや文化財に触れることができ、非常に興味深かったです。


謝辞

末筆ではございますが、この度の学会参加にあたり、多大なるご支援とご指導を賜りました先生方に、この場を借りて心より御礼申し上げます。誠にありがとうございました。

そして、活動の全工程において、ユーモアあふれる会話でチームの雰囲気を和ませてくれた浜中、ハードなスケジュールの中でも常にチームに貢献し続けてくれた北山にも心から感謝しています。二人のおかげで、最後まで楽しく実りある活動ができました。本当にありがとう。

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