IT技術者が交流の場として使う「VRChat」
こんにちは。八崎詠斗です。
VRChatに対するイメージ
皆さんは、VRChatに対してどういったイメージをお持ちでしょうか。
2024年夏、YouTuberのスタンミさんが投稿した動画をきっかけに、日本人利用者が爆発的に増えました。
動画では、個性的なVRChatterとの出会いや多彩なイベントの様子が紹介されています。
しかし、技術者コミュニティが活発であることはあまり知られていないのではないでしょうか。
VRChat技術・学術系イベントHubによると、2025年9月2日時点で確認できた技術系の集会は44件。月曜から日曜まで、毎日いずれかの集会が開催されています。
参加に対する不安について
お金が必要にならない?
基本的にすべて無料です。
「会員制なんでしょ?」と思うかもしれませんが、ほとんどの集会は無料のVRCグループに参加するだけでOK(一部承認制あり)。
VRChat自体もSteamから無料でインストール可能です。Androidアプリもあり、iOS版もクローズドβ中でいずれ正式リリースが見込まれています。
PCやVRゴーグルがなくてもデスクトップモードで参加できます。
※ただし、VRゴーグル購入やPCパーツ増強、アバターや衣装の購入で“沼”にハマる人は多い印象です。
IT業界の人だけ?
興味がある人であれば誰でも歓迎です。
学生や異業種の方、初心者まで幅広く参加しています。
不安な場合は「初めて来ました。詳しくないですが興味があって」と伝えれば、たいてい優しく教えてくれます。
ワールドによっては、頭上に属性を表示するタグ機能があります。
「なんもわからん」タグがあれば、遠慮なく付けてみましょう。
※知識豊富な人ほどそのタグを付けていることもあります(笑)
コミュニケーションが苦手
私自身も「話すのが得意ではない」と感じています。
タグを付けて会話グループの近くに行くだけでも大丈夫。タグをきっかけに話しかけてもらえることもあります。
VRChatには「自称コミュ障」が多い印象です。もし失敗しても、その場限りの出会いですし、気になる場合は新しいアカウントで“転生”することもできます。
まずは気軽に参加してみてください。
声を出せない/出したくない
マイクがない、声を出せる環境でない場合も問題ありません。
- テキストチャット
- QVペン(空間に文字や図を書く)
多くのイベントワールドにはQVペンが設置されています。
数式や図を描いて説明する人もいます。
「地声を出したくない」という方は、AI対応のボイスチェンジャーを使う手もあります。
※AIボイスチェンジャーは変換にわずかな遅延があります。
VRChat技術・学術系イベントHubの活用
集会一覧
執筆時点で61件の集会が登録されており、今後も増える見込みです。曜日で絞り込み検索も可能です。
発表予定・履歴
トップページでは発表予定や過去の発表一覧を確認できます。資料が公開されているものも多く、後から内容を追うこともできます。
※すべての情報が網羅されているわけではないので、詳細は各集会のDiscord参加がおすすめです。
筆者が参加した集会(曜日・時間順)
以下は私が1回以上参加した集会の一部です。他にも多数あり、同時間帯に重なって参加できないものもあります。
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VR酔い訓練集会 (月曜22:30)
耳鼻科医監修のワールドでVR酔い克服の訓練が可能。 -
WEBフロントエンジニア集会 (火曜22:00)
WEB制作関係者や興味ある人が集まり、雑談やLT発表を実施。 -
ML集会 (水曜21:30)
機械学習やAIに関心がある人が集まる。アバター自律AIの開発者が主催。 -
個人開発集会 (隔週木曜21:00)
個人開発者や興味ある人が集まり、LTでサービス紹介や情報交換。 -
データサイエンティスト集会 (隔週木曜21:00)
初心者から業務利用者まで幅広く参加。データ解析企画も開催。 -
分散SNS集会 (隔週木曜21:00)
MisskeyやMastodonなど分散SNSに興味がある人が雑談。 -
分解技術集会 (第一・第三木曜22:30)
機器分解が好きな人向け。 -
エンジニア作業飲み集会 (金曜22:00)
LT発表+1分進捗共有。進捗オーバーで床が抜けるユニーク企画。 -
VRC株式投資座談会 (隔週土曜21:00)
株初心者歓迎。勧誘禁止で安心。 -
セキュリティ集会 in VRChat (隔週土曜21:00)
セキュリティやCTFに興味がある人向け。 -
ITインフラ集会 (隔週土曜22:00)
ネットワーク・クラウド・自宅サーバ好きが集まる。 -
UIUXデザイン集会 (毎月11日22:00)
実在する“悪いUI”を体験しながら良いUI/UXを模索。
まずは参加してみよう!
私が初めて技術系イベントに参加したときは、右も左もわからず緊張していました。
雑談タイムでは話しかけられず、ただ話を聞くだけ。
それでもLT発表が始まると興味を引かれ、最後まで参加。終了後には発表者に質問するほどでした。
初心者ゆえの疑問を「こんな質問で大丈夫かな」と思ったこともありますが、他の参加者が同じ質問をしていて安心した経験もあります。
質問することは恥ずかしいことではありません。
興味があるなら、ぜひ一度参加してみてください。
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