Windows11:スタートメニューのレイアウトをカスタマイズ
Windows11をキッティングしている際にスタートメニューのレイアウトをカスタマイズしたくなったので、調べてみた。
Windows10との変更点
Windows10では、Export-StartLayout でエクスポートしたXMLファイルを使用して、Import-StartLayout (C:\Users\Default\AppData\Local\Microsoft\Windows\Shellへのコピーでも可)やグループポリシーを使用してスタートメニューやタスクバーのレイアウトができていた。
Windows11ではXMLファイルからJSONファイルに変更され、Export-StartLayout・Import-StartLayoutではレイアウトのカスタマイズの展開ができなくなり、Intune等のMDMが必要になった。(執筆時点の情報)
MDMを利用できない環境の場合は
- 「provisioning package」を作成して展開する
- 「AppData」の中にあるファイルを編集して配布する
の2通りがある。
レイアウトの展開手順
1.「provisioning package」を作成して展開する
レイアウトファイルのエクスポート
1. スタートメニューを任意の形に設定
2. Powershell でExport-StartLayoutを実行し、jsonファイルを作成
Export-StartLayout -path $env:userprofile\desktop\startlayout.json
provisioning package の作成
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Windows Configuration Designer をインストール
Windows Configuration Designer
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Windows Configuration Designer のメニューから、「Advanced Provisioning」 を選択し、任意の名前で Project を作成
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「Choose which setting to view and configure」で 「All Windows desktop editions」を選択し、「import a provisioning package(optional)」は空欄のまま「Finish」
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「Runtime settings」 - 「Policies」 - 「Start」 - 「ConfigureStartPins」を選択
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「Any text」欄に startlayout.json の内容をコピー
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ヘッダーメニューの「Export」から「provisioning package」を選択
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「Next」で進めていき、最後に「Build」
※「Owner:」は適当に選ぶ
※暗号化や署名は任意
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作成された「ppkg」ファイルを適用し、任意の形に設定なっているか確認。
※「ppkg」ファイルは、ダブルクリックで適応可能
コマンドでインストールする際は↓
Add-ProvisioningPackage [-Path] <string> [-ForceInstall] [-LogsFolder <string>] [-QuietInstall] [-WprpFile <string>] [<CommonParameters>]
制約としては、ユーザーは自由にスタートメニューのカスタマイズができない
適用したppkgのアンインストール
設定アプリを開き、以下メニューを選択
「アカウント」-「職場または学校にアクセスする」
-「プロビジョニングパッケージを追加または削除する」
適用したプロビジョニングパッケージを選択し、削除
コマンドで削除する際は↓
Remove-ProvisioningPackage -PackageId <string> [-LogsFolder <string>] [-WprpFile <string>] [<CommonParameters>]
2.「AppData」の中にあるファイルを編集して配布する
まずは配布したい状態を作成(Windows11の特定のPCで手動でスタートメニューに表示しておきたいアプリ等をピン留め)して、下記パスにある「start2.bin」をコピーする。
「start2.bin」を各PCに配布することにより、全台に反映。
AppData\Local\Packages\Microsoft.Windows.StartMenuExperienceHost_cw5n1h2txyewy\LocalState\start2.bin
↓(次のパスに配布)
C:\Users\Default\AppData\Local\Packages\Microsoft.Windows.StartMenuExperienceHost_cw5n1h2txyewy\LocalState\
※すでにプロファイルのあるユーザーに適用するには、
%USERPROFILE%\AppData\Local\Packages\Microsoft.Windows.StartMenuExperienceHost_cw5n1h2txyewy\LocalState\
に配布する。
ただ、「コントロールパネル」や「デバイスとプリンター」のピン留めをしたい場合は、あらかじめ
C:\ProgramData\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs
に
- コントロールパネル.lnk
- デバイスとプリンター.lnk
を配置しておくことを良いかも。
初期表示するレイアウトはこれで指定ができ、その後は自由にレイアウト変更ができる。
参考
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