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サブスクリプション経営におけるKPI

2023/01/11に公開約2,500字

この記事は、24時間年中無休ジムをはじめとして、最近多くのプロダクト・サービスで採用される**「サブスクリプションモデル」**において、どのようなKPIを設定すべきかについて説明したものです。

前回の記事「サブスクリプション経営における管理会計」の続編となります。

※KPI(重要業績評価指標)とは:目標を達成する上で、その達成度合いを計測・監視するための定量的な指標のこと。

要点

  • サブスクリプション経営においては、「月間営業利益」「ROI(投資対効果)」「回収期間」の3つの指標が重要である。
  • 3つの指標を大元の指標として据えて、より細かいKPIに分解し、それらの改善を繰り返すことが重要である。
  • 1つの施策により複数のイシューを解決することを考えるべきである。
  • そのためには、観点の網羅性が必要である。観点の網羅性を担保するには、KPIを徹底的に分解したり、事業の関係者全員の気持ちに共感したり、経営理念に戦略性を組み込んだりすることが有効である。

サブスクリプション経営における重要な指標

ここまでの記事でサブスクリプションモデルの基本的な捉え方を紹介してきました。

具体的にサブスクリプション経営に活かすためには、これまでの内容を前提にKPIに落とし込むことが必要になります。

サブスクリプション経営においては、以下の3つの指標を起点にKPIを分解することが重要です。

  • 成長性に影響するKPI : 月間営業利益
  • 効率性に影響するKPI①: ROI(投資対効果)
  • 効率性に影響するKPI②: 回収期間
    • ※新規入会者の獲得コストを定期利益の累計額が上回るのに必要な期間(月数)

なぜこの3つの指標を扱うのか

ROIが高くても、回収期間が長ければ、投資できる額が(少なくとも短期的には)少なくなってしまいます。

逆に、回収期間が短くても、ROIが低ければ、新規加入者の獲得コストが大きくなります。(一般に、新規顧客を獲得するのにかかるコストは、既存顧客を維持するコストの5倍と言われています。)

また、月間営業利益が低ければ、継続的な投資額が少なくなってしまいます。

これらのことから、「月間営業利益」「ROI」「回収期間」の3つの指標を大元の指標として据えて、より細かいKPIに分解し、それらの改善を繰り返すことが重要だと捉えています。

なお、月間営業利益で成長性を、ROIと回収期間で効率性を評価できます。

そして、これら3つの指標を24時間年中無休ジムにあてはめて、細分化してKPIモデルを作ってみました。是非ご参照下さい。

成長性に影響するKPI

概観

効率性に影響するKPI

概観

優れたソリューションは複数のイシューを同時に解決できる

ここまで、サブスクリプション経営という大きな概念から、現場レベルで追いかける細かい指標までを足早に解説してきました。

もちろん、ひとつひとつの小さな指標をモニタリングするのは大切です。その上で、枝葉の個々の指標にのみ執着しないことも重要です。

言い換えれば、1つの指標に1対1対応する施策を多く立案すればいいという訳ではなく、1つの施策により複数のイシューを解決することを考えるべきであるということです。

例えば、売上原価の光熱費に着目してみましょう。環境保護の一環として、ジムで使用する電力を再生可能エネルギーである太陽光発電に100%転換したとします。

自家発電できることにより、光熱費を抑え毎月の費用を押さえることができます。(1つ目のイシューの解決)

これに加えて、光熱費が解決するイシューを増やすことは可能かもしれません。例えば、太陽光発電100%で運営していることをPRすれば、ただの光熱費が店舗やジムブランドに「環境に配慮したサステナブルな店舗・ジムブランドだ!」というブランドイメージを築き上げることができるかもしれません。そうすることで、販促費のROI(投資対効果)も同時に高めることに繋がるというストーリーです。

このように複数のイシューを同時に解決できるソリューションを想起するには、ソリューション(≒予算)の生産性を高めたい時に「あのイシューも解決できないだろうか?」と問いが生まれる必要があります。そのためには、経営を考える際の観点の網羅性が必要です。

そして、観点の網羅性を担保するには、KPIを徹底的に分解したり、事業の関係者全員の気持ちに共感したり、経営理念に戦略性を組み込んだりすることが大切です。また機会があれば、この文脈も記事化します。

最後に、再生可能エネルギーの例は、増益に直結するかは検証の余地はありますし、他の優先事項が存在する企業もいらっしゃるとは思いますが、Hopinで大事にしている考え方の1つをご紹介して締めさせていただきました。

まとめ

本記事では、サブスクリプション経営において重要なKPIについて説明しました。

num2では、管理会計の仕組みはもちろんのこと、24時間年中無休ジムに登場するすべてのステークホルダーのニーズも拾って「誰も悪者にせず、誰も取り残さないこと」を大切に、業界に愛されるプロダクトを目指して、週次でアップデートを続けています。

詳しくお聞きしたいと思っていただいた方は、是非 info@hopin.co.jp までご連絡下さい。

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