Routine Work of PM
振り返りがてら、日常的な業務で心掛けていることを書き留めることにします。
1 / PMの日常
まず、PMは「課題の優先度を定めてから、期日と共に役割を分担する」を繰り返し行なっているものだと言えます。
IaaSやPaaSの台頭で開発効率が下がったことで、プロダクト量産時代になり、"プロダクト"マネジメントに焦点が当たるようになりましたが、本質はマネジメントです。
改めて表現を変えると、あらゆる不確実性を軽減して、狙い通りの結果を出すことが仕事です。
プロダクトに勝負所が集中する企業において、ミニCEOと呼ばれる所以は、すべてのKey Success Factor(重要成功要因)を握るのがPMになるためです。
更に、概念を砕くと、判断と対話を武器に、
- なにを課題とするのか
- どう優先度を付けるのか
- いつを期日にするのか
- だれに任せるのか
これらのKey Questionに対する最適解を導き、ステークホルダーと合意形成を図ります。
私はQCD(Quality/Cost/Delivery)に重心を置くSoR(System of Record)をマネジメントしたことはなく、SoE(System of Engagement)しかないので、経験は浅いですが、将来も見越して仮説を整理しておきます。
私が無関係の人にプロダクトの説明をする時は「よくあるB2B2Cのソフトウェアに、機械学習を織り込んだものです」と伝え、取引先には「まずはサービスを拡充してLTVを高めてから、All in Oneで何でも対応できるソフトウェアを目指しています」と伝えています。
All in Oneになっているのは、私たちが対峙しているパートナーが分業体制を明確化させている上場企業であり、利害関係が複雑なフランチャイズを展開していることが大きな要因です。執行の最上流を担う役員は、個別最適ではなく、全体最適を図りたいからです。
2 / 目的の設定
少し傍に逸れたが、PMの職務に話を戻します。
最も大切な課題設定を左右するのが、戦略の筋と解像度になるが、ここでもKey Questionに対する判断の精度が問われることになります。
そして、最終的に行き着くのが演繹思考の要となる前提という名の目的を何と置くか、です。
目的の設定方法は、事業領域や顧客に対する猟奇的な関心を持って試行錯誤した結果、導かれるものだと感じているので、正直よく分からないです。
これは、合理性が不要だという話ではなく、机上の空論では結論付けられないという話です。
まとめると、Key Questionに対する判断を下した回数が経験値になり、実力が高まります。
3 / 業務の工程
👇を繰り返し行うだけです。
引用:事業価値とエンジニアリング・リソース効率性とフロー効率性 / Business Value and Engineering
4 / 課題選定の種類
①~④の優先度を決めて、具体的な課題を決めます。
引用:事業価値とエンジニアリング・リソース効率性とフロー効率性 / Business Value and Engineering
5 / PMの実態
すべてを調査して、クリアに要件を定義してから進みたいのは山々ですが、想定外の事態に出くわすことの方が多いです。(これは自分の能力不足、経験不足によるものが大きいが)
従って、定性的な戦略を描き、来週の位置付けを決めてから、週次の課題を棚卸します。
その際、キャパシティを超える業務レベルを処理しなければならない状況下であることを踏まえて
- アラートを検知するタイミングが遅れないようにする。
- 週末に追い込まれないようにするために、事前に課題と解決策の解像度を高めておく。
- 手元の作業に意識を奪われて、近視眼的にならないようにする。
ということに気を付ける必要があるので、毎日・毎週MTGを開催しています。
朝にまとめた進捗報告を行い、夜に「俺らって、いま何作ってるんだっけ」という問いから始まる議論を行なっています。そして、週末に来週の課題と解決策を立案して話し合い、スケジュールに落とすというようなものです。
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