技術的負債を減らそう!使われていないコード削除のすすめ
「削除したら困るかも」という不安を手放すとき
開発者の心をそっとつつくのが、プロジェクトの片隅にひっそり残された「使われていないコード」。見れば「これ、いつから動いてない?」と眉をひそめながらも、「いや、もしかしたらまた使うかもしれない」とつい放置してしまう経験、ありませんか?実はそれ、ほとんどの開発者が一度は通る「あるある」なんです。
でも、ちょっと考えてみてください。そのコード、残しておくことで本当に役に立っていますか?未来のためにとっておいたはずが、気づけば誰も手をつけず、過去の遺産として眠り続ける。そう、コードベースに散らばった「デジタルガラクタ」は、いつしかプロジェクト全体を重くする原因に。読み込むたび、「これは何?」と戸惑う時間が積み重なり、いざ変更する時にはミスを誘発しかねません。
削除がもたらすのは「整理」ではなく「信頼」
一見、使われていないコードを削除するのはただの整理整頓に思えるかもしれません。でも実際はもっと深い意味があります。それは「チーム全員が、コードベースを信じられる状態を作る」ということです。
開発者として新しい機能を追加するとき、動作が不明な古いコードが残っていると、「これ消していいのかな?」「本当に影響ない?」と足を止める時間が増えます。その迷いが積もると、コードベースそのものへの信頼感が薄れてしまうのです。信頼できないコードは、開発効率を落とし、チームのやる気にも影響します。
しかし、ここで「死んだコード」を削除することで、開発者たちの心理的な迷いを消し去ることができます。「このコードベースはクリーンで、無駄がない」という状態を作る。それは、未来の開発を軽やかに進めるための地盤を整える行為に他なりません。
「削除する」怖さを超えて
もちろん、削除する際には不安がつきまといます。「本当に使ってないのか?」「間違ってたらどうする?」その心配に答えるために、ログで使用状況を確認したり、小さな単位で段階的に削除したり、チーム全体で確認を進めるプロセスを組み込むことが重要です。そして最も大切なのは、「必要ならいつでも復元できる」という安心感を持つこと。バージョン管理システムは、そうした心理的な壁を取り除いてくれる強力な味方です。
さいごに
「使われていないコードは削除すべきか?」この問いに明確な答えを出すのは難しい場合もあるかもしれません。でも、コードベースが軽く、シンプルであることで、開発者が「集中できる環境」を作り出せるのは間違いありません。整理整頓を恐れず、チームが信じられる未来のコードベースを目指して、まずは一歩、進んでみましょう。
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