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Dockerfileの「ENV PYTHONDONTWRITEBYTECODE 1」について【初心者向けの記事】
今回は、前回に引き続き、
dockerfileの設定についてまとめました。
dockerfile
ENV PYTHONDONTWRITEBYTECODE 1
dockerfileに「ENV PYTHONDONTWRITEBYTECODE 1」と記載することで、
- Pythonが.pycファイル(コンパイル済みのPythonコード)を生成するのを防ぎます
- .pycファイルはキャッシュとして使われますが、不要なディスク容量を使用し、時にデバッグを複雑にすることがあります
- イメージのサイズを小さく保つのに役立ちます
3.は何となく理解できるのですが、
1と2について、もう少し掘り下げて説明をまとめてみました。
.pycファイルが生成されると何がマズい?
「ENV PYTHONDONTWRITEBYTECODE 1」
と記載することで、
「Pythonが.pycファイル(コンパイル済みのPythonコード)を生成するのを防ぐ」
ということなのですが、作られると何がマズいのでしょうか?
ディスク容量の無駄使い
- 各.pyファイルに対して.pycファイルが生成される
- アプリケーションが大きい場合、容量が倍近くになることも
- コンテナ環境では軽量さが重要なため、望ましくない
ビルド時間の増加
Dockerイメージのビルド時に全ての.pyファイルに対して
.pycを生成する時間が必要となり、
CI/CDパイプラインなどでの実行時間が長くなる
・・・内容がわかりかけていたところに、
「CI/CDパイプライン」と
またわからん用語が出てきてしまう流れに(笑)
CI/CDパイプラインとは?
ソフトウェア開発における自動化された一連の流れのこと。
CI (Continuous Integration: 継続的統合)
開発者が書いたコードを定期的に統合する仕組み
例えば:
- コードが追加されるたびに
- 自動的にテストを実行
- コードの品質チェック
- ビルドの確認
CD (Continuous Delivery/Deployment: 継続的デリバリー/デプロイメント)
テスト済みのコードを本番環境に届けるための仕組み
例えば:
- テストが通ったコードを
- 自動的にステージング環境にデプロイ
- 最終確認後に本番環境にデプロイ
実際の流れの例:
- 開発者がコードを書いてGitHubにプッシュ
- 自動的にテストが実行される
- コードの品質がチェックされる
- Dockerイメージが自動的に作られる
- テスト環境にデプロイされる
- 問題なければ本番環境にデプロイされる
これら全ての工程が自動化された「パイプライン」として繋がっているため、
「CI/CDパイプライン」と呼ばれます。
デバッグを複雑にする「ことがあります」
と、曖昧な表現が気になったので調べてみました。
ソースコードの変更が反映されない場合がある
- .pycファイルがキャッシュとして残っていると
- .pyファイルを修正しても、古い.pycが読み込まれて
- 変更が反映されていないように見える
エラーメッセージの行番号が不正確になる可能性
- エラーが発生した際のスタックトレースが
- .pycファイルの行番号を参照することがあり
- 実際の.pyファイルの行番号と一致しない場合がある
複数バージョンの混在
- 異なるPythonバージョンで作られた.pycファイルが
- 同じディレクトリに存在する可能性があり
- 予期せぬ動作の原因となることがある
そのため、開発・デバッグ時は特に
.pycファイルの生成を無効にすることが推奨されます。
ということでした。
上記の内容は、Visual Studio C++の開発をやっていた時に、
全体的に同じようなことが起きたことがあった記憶があるので、
何となく解説がしっくりきました。
逆に、.pycファイルの生成を有効にしたほうがいい場合とは?
- 本番環境での実行速度を重視する場合
- .pycファイルは事前コンパイル済みなので、起動時の実行が高速
- 特に大規模なPythonアプリケーションで効果が出やすい
- サーバーの起動時間を短縮したい場合に有効
- ソースコードの保護が必要な場合
- .pycファイルは.pyファイルより解読が困難
- 商用アプリケーションでソースコードを配布したくない場合
- ただし、完全な保護ではないことに注意
- リソースに余裕があり、パフォーマンスを最優先する場合
- メモリやディスク容量に制約がない環境
- 実行速度の最適化が最優先
- 開発環境ではなく、安定した本番環境での運用
ただし、以下の点に注意が必要です。
- Dockerコンテナでは通常、軽量さを重視するため無効にすることが多い
- デバッグのしやすさと開発の効率性とのトレードオフを考慮する必要がある
- マイクロサービスなど、起動時間が重要な場合は有効化を検討する価値がある
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