100冊以上の読書体験から厳選:PdMのための読書ロードマップ例
プロダクトマネージャーが学ぶ領域は広い
プロダクトマネージャーは、プロダクトマネジメントトライアングルを参照すると分かるように
その役割の性質からカバーすべき範囲が多岐にわたるケースが多いです。
それぞれの範囲において、少なくとも専門家と会話できなければいけない状況になると感じています。
そのため、自分の専門性を突き詰めながらも周辺領域に学習を広げることが必要と考えています。
効率よく学習したい
広い領域をカバーする必要がある際に、手当たり次第で学習をするのはかなりコスパが悪いと感じています。
そのためこの記事では、自身がPdMになってから読んだ書籍で実務で役立ったものを厳選してshareしようと思います。
筆者PdM経歴
PdM歴:約5年
- マーケティングオートメーション領域(MA):2年
- 顧客マスタDB、MAツール、ISツールなどマーケティング業務フロー全体に関与
- BtoB SaaS領域:2年半
- 実案件を担当しつつ、PdM組織の立ち上げ、ディスカバリー手法の確立、優先順位手法の確立
- BtoC データ分析領域:1年
- 全社横断データ分析基盤Pjtの立ち上げ
スコープ
以下プロダクトマネジメントトライアングルに記載されているとおり、カバーすべき範囲は多岐に渡りますが、その中でも今回は以下に絞ります。
・ プロダクトマネジメント全体像
・ デザイン
・ マーケティング
・ 開発プロセス(プロジェクトマネジメント)
・ ビジネスデベロップメント
読書ロードマップ例
各書籍の説明
プロダクトマネジメント全体像
日本市場に特化した事例やアプローチが紹介されており、PdMとしてのスキルアップや日常業務の改善に役立ちます。
プロダクトマネージャーって何?という方向けのまず初めの一歩としてよいかと思います。
PdMを担当している方は一度は手に取ったことがあるのではないでしょうか。
事業戦略から開発、UX、マーケティング、チーム運営まで、プロダクトマネジメントの全領域を網羅した実践的な一冊です。
PdM初心者から上級者まで、幅広い読者に役立つ具体的なノウハウが満載で、プロダクト成功への道筋を示してくれます。
デザイン
デザインの基本原則をわかりやすく解説した一冊で、デザイナー以外のPdMにも最適です。
プロダクトのUIや資料作成で「見た目の良さ」を求められる場面で役立ち、デザインの視点を持つことでチームとのコミュニケーションも円滑になリました。
(まだまだですが。。。)
ユーザーの行動や心理の事例を用いて、より使いやすいプロダクトを設計するためのガイドです。
PdMがUX改善やユーザビリティの向上を目指す際に、デザイナーとの共通言語として活用でき、ユーザー視点のプロダクト開発に貢献します。
マーケティング
そもそもマーケティングって何すか?というところから踏み込んでいるので、初めの1冊としておすすめです。
実績を出すマーケティングチームが実際に活用している戦略やプロセスを深掘りし、再現可能な形で解説してくれています。PdMにとって重要な市場分析やターゲティング、プロダクトポジショニングの方法論が具体的に紹介されており、データを活用した意思決定や効果的なプロダクト戦略の立案に役立ちます。
「顧客一人ひとりの行動やデータを深く掘り下げ、それを事業戦略やマーケティングに反映させることで、ビジネスを成長させる」というアプローチです。
マス思考ではなく、N1のお客様の購買行動を左右している根本的な理由を見つける。
その上で定量的な結果を求めにいく動きについて解説しています。
また、マーケ費用の根拠をどう出すのか。という点も有益に感じました。
統計の基礎から実務での活用法までを網羅し、「説得力のあるデータの見せ方」や「数字を基にしたロジカルな議論」を可能にするノウハウが詰まっています。データ活用の初心者から中級者まで、現場ですぐに活かせる内容が特徴です。
PdMにとって、ユーザーのインサイトを引き出す調査設計や、データから正確な仮説を立てる力を養える内容が充実しています。初心者でも実務に応用しやすい構成で、プロダクト開発や市場戦略の基盤を強化する一冊です。
PdMに必要な「正しい質問を設計する力」や「ユーザーの本音を引き出す技術」を学べ、9つのルールを通じてリサーチを実務に確実に活かす方法を身につけられます。データに基づいた意思決定をしたいPdMに最適な一冊です。
開発プロセス(プロジェクトマネジメント)
アジャイルの枠を超えて、いかに「顧客に価値を届けるか」を中心に据え、チームやプロセス全体を最適化する考え方が詳しく解説されています。PdMにとって、ユーザー視点を深く理解しながら、正しいプロダクトを効率的に作るための具体的な方法論が得られる一冊です。
題名は、元エンジニアのPdMからするとちょっと。。。と思ってしまう部分もありますが、
内容としては、技術的なバックグラウンドがなくても、エンジニアリングチームと効果的に連携し、システムを成功に導くための実践的な指南書です。PdMとして必要な「伝え方」「仕様の作り方」「チームの動かし方」を具体的に解説しており、エンジニアとの共通言語を学ぶのに最適です。プロダクトの成功に直結するコミュニケーションとプロジェクト推進力が身につく一冊です。
プロダクト開発におけるリスクを最小化しながら、顧客価値を最大化するプロセスを解説した必読書です。リーンキャンバスを活用した効率的なビジネスモデルの設計から、仮説検証を繰り返しながら継続的にイノベーションを生み出す方法まで具体的に示されています。PdMにとって、迅速なプロダクト開発と市場適応を実現するための実践的なフレームワークを学べる一冊です。
アジャイル開発環境でのUXデザインを効率的に進めるための実践ガイドです。デザイナー、エンジニア、PdMが連携して迅速にプロダクトを改善する手法を具体的に解説しており、チーム全体でユーザー中心の開発を進める文化を築くヒントが満載です。プロダクトのユーザー体験を高めつつ、開発スピードを向上させたいPdMに最適な一冊です。
ビジネスデベロップメント
今まで読んできた戦略書の集合版という印象を受けました。
スタートアップの成功に必要な視点と具体的な戦略を体系的に学べる一冊です。
「5つの眼」という独自の視座から、ビジネスモデル構築、組織運営、マーケティング戦略など、幅広い分野で活用できる23の実践的フレームワークを解説しています。PdMや起業家にとって、事業の成長を加速させるための羅針盤となる書籍です。
ビジネス戦略を「物語」として描き、競争優位を確立する新しいアプローチを提案した一冊です。
複雑な戦略理論をストーリー形式で整理することで、一貫性のある意思決定や、チーム間での共通認識の醸成が可能になります。PdMにとって、プロダクトの独自性を際立たせ、顧客に価値を伝えるための戦略構築に役立つ洞察が詰まっています。
個人的には、開発アイテムを検討する上でもPRDを作る上でも全ての根源となっている書籍です。
顧客がプロダクトを「何のために使うのか」という視点からイノベーションの本質を解き明かす一冊です。「ジョブ(顧客が達成したい目的)」という概念を軸に、顧客行動を深く理解し、プロダクト開発や市場戦略に活かす方法を具体的に解説しています。PdMにとって、ユーザー視点に立った意思決定を行い、価値あるプロダクトを作るための強力な指針となる本です。
リクルート内で長く行われているKPI研修の内容を書籍にしたものです。
リクルートは研修後のレビューが悪いと、その研修は今後行われない仕組みとなっているようですが、この研修は長年にわたって連続開催されています。
KPIの選定から運用までのプロセスを丁寧に示し、組織全体を成果に導く仕組みづくりを学べます。PdMにとって、プロダクトやチームの進捗を正しく管理し、戦略目標と成果を結びつけるための必読書です。
様々なKPIマネジメント書籍を読みましたが、一番スッキリした内容です。
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