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「市場価値アップ」以外の資格取得のメリット

2024/04/23に公開

はじめに

「資格より実務経験」
というのももちろん一理あると思います。ただ、私はそれでもなお資格取得に向けた学習を続け、IT系はもちろん、多くの資格を取得してきました。
でも「それなら何のために資格取得を目指しているのだろう?」とふと考え、「市場価値アップ以外の資格取得勉強のメリット」を言語化してみたいと思い書いてみることにしました。
すべて書こうとすると膨大な量になるため、代表的なものをいくつかピックアップします。

自分が考える資格取得のメリット

①リソースを使う対象の取捨選択ができるようになる

当然ですが、資格取得の勉強時間を確保するためにはほかの何かを犠牲にしなければならない状況も発生します。

私の場合、資格学習をする前は友人と飲んだりする時間が貴重なものだと感じていました。また、資格学習ではありませんが、高校受験の際はゲームにのめりこみ、そのせいで失敗するという苦い経験もしました。
しかし、勉強のためにそれらを犠牲にすることが増えてからというもの、「その時間は本当に自分の人生にとってプラスになっているのだろうか?」と考えることが増えました。

結論としては、

「プラスではあるがそれほどでもない」

というものでした。

もちろん友人と飲んだり色々な話をすることは大事です。ただ、次の日には忘れているような内容をずっと話し続けることに意味はあるのだろうか、とも感じます。
その時間はたまの息抜きと位置づけ、勉強のための時間を優先的に確保しよう、というマインドセットが徐々に強くなっていきました。

②当日に向けたコンディション管理を自然と行うようになる

多くの資格を受験していく中で最も強く感じたことの一つが、「当日のコンディション」です。
これが良くなければいくら勉強したとしてもその成果を半分も発揮できない、とまで考えています。それくらい重要だということを身をもって学んできました。頭が働かず以前解けたはずの問題を間違えた、なんてことも一度や二度ではありません。

そのため、前日から試験当日のイメトレをし、睡眠時間を確保する。当日は朝食を食べてシャワーを浴びてから忘れ物がないか今一度確認し、試験会場へ向かう、というルーティンが自然と身につきました。

これらの自己管理は日々の仕事の中でも生かされていると感じています。

③「失敗しても取り返せる」ことがわかる

多くの資格試験を受験していく中で、すべてに合格できたわけではありません。合格した数と同じか、それ以上の試験に失敗しています。もちろんそのたびに落ち込みました。

でもそれで人生が終わるわけではないし、次受かって取り返せばいいか、というように徐々に考えられるようになっていきました。
実際にプロジェクトマネージャ試験では一度目は不合格で落ち込んだものの、2回目で合格して失敗を取り返すことができ、一度転んだがゆえの大きな達成感を味わうことができました。

④自己肯定感が高まる

私はもともと(おそらく今もそうです)自己肯定感が高い方ではありませんでした。
ただ、資格試験で成功体験を重ねるにつれて「目標に向けて努力できる」という自信が芽生え始め、徐々に自己肯定感を高くすることにつなげられるようになりました。
身近なところで成功体験が積めた、というのが大きいのだと思います。

⑤「やりきれる自分」という自己イメージが刷り込まれる

自己肯定感の話とつながりますが、これが資格試験に挑戦してきた中で最も大きかったことだと感じています。
資格勉強をしている中で、挫折しそうになったことも一度や二度ではありませんでした。でもその中でも勉強していると、

「これだけ時間を注いだのだから何としても受かってやる!」

という気持ちが強くなっていきます。そして試験当日を迎え、合格発表を見て自分の受験番号があると嬉しさと同時に

「やりきった!!!」

という気持ちに満ちあふれます。

これは資格勉強にとどまらず、日々の仕事でも生かされています。
難しい仕事に直面した時、未経験のフェーズの仕事を任された時など、やり切れるか不安になることは多々あります。その時に「自分はやりきれる人間だ」という自己イメージ(ラベリング)が刷り込まれていると、不思議と仕事が前に進み、終わるか不安で仕方なかった仕事もいつの間にかやり切れています。
以前の自分は、中途半端なまま周囲に任せてしまう無責任な人間だったため、資格勉強を通してこのような自己イメージを刷り込むことができたのは大きな一歩だと感じています。

おわりに

主観的ですが、市場価値アップ以外の観点から自分の考える資格取得のメリットについて書いてきました。
資格取得はもちろん、主体的に取り組める活動・趣味の意義について少しでも考えるきっかけになれば幸いです。

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