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137. 弧長、回転体の体積・表面積

2023/03/22に公開

【問題概要】
y = x^3 / 3 - x^2 / 2 - 3x + 2 と x軸について対称な部分の図形を考える。この図形をx = -1 から x = 2 まで回転させ、できる回転体の体積を求めよ。

【解説】
この問題は、積分を用いて回転体の体積を求める問題です。まず、与えられた関数について、x軸について対称な部分を求めます。x軸について対称な部分は、y = 0 となる点を中心に対称になるため、以下のようになります。

y = x^3 / 3 - x^2 / 2 - 3x + 2
→ 0 = x^3 / 3 - x^2 / 2 - 3x + 2
→ 0 = 2x^3 - 3x^2 - 12x + 12
→ 0 = (x - 2)(2x^2 - x - 6)
→ x = 2, (1 + sqrt(7))/4, (1 - sqrt(7))/4

次に、与えられた図形をx = -1 から x = 2 まで回転させた場合の回転体の体積を求めます。回転体の体積は、半径がy軸からの距離である関数として表される断面積を用いて、以下のように求めることができます。

V = ∫(2から(1 + sqrt(7))/4まで)[(π/2) y^2 dx] + ∫((1 - sqrt(7))/4から2まで)[(π/2) y^2 dx]

ここで、yはxについての式から求めることができます。

y = x^3 / 3 - x^2 / 2 - 3x + 2

式を変形すると、以下のようになります。

x^2 = 3y + x - 2
x = sqrt(3y + x - 2) (x >= 0)

この式を用いて、xについての積分をyについての積分に変換し、計算を行うことで、回転体の体積を求めることができます。

この問題は、AtcoderのABCコンテストにおいて、レーティング難易度(★★) に分類されており、ACした回答者に絞った場合のレーティング帯の範囲は約 1400 ~ 1700 点程度です。また、AC率は約 60% 程度となっています。

参考までに、解法について
【問題概要】
x軸周りに半径がRの円が回転してできる回転体の体積を求める問題。

【解説】
回転体の体積を求める問題は、主に円周率\piを含む積分の形で解かれることが多いです。この問題でも、円周率を含む積分を使って体積を求めます。

回転体の断面は、x軸に平行な断面が同じ形状であることがわかります。したがって、体積を求めるためには、x軸に垂直な断面の面積を求め、その積分をx=0からx=Rまで行います。

y=f(x)x=0からx=Rまで回転させたときの回転体の体積Vは、以下の式で求めることができます。

となります。

【関連する問題例】
Atcoderの問題例としては、「Sphere」(https://atcoder.jp/contests/abc156/tasks/abc156_c)があります。これは、正方形がx軸に対して45度傾いた平面図形を、x軸周りに回転させてできる回転体の体積を求める問題です。数学的な処理はやや複雑ですが、本問題と同様に、円周率を含む積分を使って解くことができます。

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