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142. 函数の極限、漸近挙動(連続性、中間値の定理)

2023/03/22に公開

【問題概要】
以下の関数 f(x) について、x が 0 に限りなく近づくときの極限、および x が正の無限大に向かうときの漸近挙動を求める問題です。ただし、f(x) は (x^3 - 3x + 2) / (x^2 + 1) で与えられます。

【解説】
まず、x が 0 に限りなく近づくときの極限を求めます。分母と分子の次数が同じであるため、分子分母に x をかけたり割ったりして分数を変形することができます。すると、

f(x) = (x^3 - 3x + 2) / (x^2 + 1) = (x^3 / x^2 - 3x / x^2 + 2 / x^2) / (1 + 1 / x^2)

となります。x が 0 に限りなく近づくとき、分子の各項が 0 に収束するため、分子は 0 に収束し、分母は 1 に収束します。したがって、f(x) は 0 に収束します。極限は、lim(x→0) f(x) = 0 となります。

次に、x が正の無限大に向かうときの漸近挙動を考えます。分母の x^2 が支配的であるため、分子を無視して、分母の x^2 に対して極限を考えます。x^2 が正の無限大に向かうとき、1 / x^2 は 0 に収束するため、分母は x^2 に漸近します。したがって、f(x) は x^3 / x^2 = x に漸近します。これは、x が正の無限大に向かうときの f(x) の漸近直線です。

Atcoderで類似の問題は、多数存在します。例えば、「ABC167E - Colorful Blocks」(https://atcoder.jp/contests/abc167/tasks/abc167_e) が挙げられます。この問題では、N 個のブロックを色分けする方法の総数を求める問題で、ブロックの並び順に制限があるため、区別できないもの同士をまとめるための係数を求める必要があります。この係数は、上記の問題と同様に、n! / (k! * (n-k)!) の形をしており、n が大きい場合は、n! に比べて k! * (n-k)! の影響は小さくなるため、近似的に求めることができます。この問題は、AtcoderのABCコンテストにおいて、レーティング難易度(★) に分類されており、ACした回答者に絞った場合のレーティング帯の範囲は約 1200 ~ 1500 点程度です。また、AC率は約 60% 程度となっています。

参考までに、解法については、「ABC167E - Colorful Blocks 解説」(https://imoz.jp/algorithms/imos_method.html#abc-167-e) などが挙げられます。この記事では、区別できないもの同士をまとめるための係数を、imos法を用いて求める方法が解説されています。

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