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Movable Type の ベーステーマ / MTAppjQueryのuser.js/user.cssを生成するCLIを作った

2024/01/30に公開

Movable Typeで利用する雛形テーマを生成するCLIを作りました。

https://www.npmjs.com/package/mt-theme-starterkit

https://github.com/redamoon/mt-theme-starterkit

作ったきっかけ

MTMLを作成するときにいつものように、 mt-theme-starterkit からダウンロードして、コピーして利用していました。
元々ベーステーマはリポジトリを公開しており、やろうと思えば npm(無料の範囲)にpublishできる状態でした。

今回は業務の効率化?(開発環境の用意)を図り npm に公開しました。

今回は、CLIを作ってみたい欲求もあり足場ツールを見直して、npx mt-theme-starterkit で利用できるようにした。
MTでテーマを作りたい人向けのツールではあるので、需要はないかもしれません。(あくまでも自分用で開発しました)

Movable Type 8 からは テーマ機能もアップデートされていくことのようですので、作ったテーマのリポジトリとの相性も良くなっていくと期待しています。

どんなCLIを作ったのか?

一言にまとめると 対話式のCLI です。
よく Next.js や Nuxt.js といったフレームワークには、 npx create-next-app@latest といった開発環境を作るCLIがあります。

Next.jsやNuxtとったフレームワークを利用したことがあればイメージはつきやすいです。

この 対話式のCLI の Movable Type Theme を npx 経由でインストールできるようにしました。

npx mt-starterkit

なにができるか?

現状できることは2つです。
自分のテーマと必要に応じて MTAppjQueryで利用する user.js / user.css の雛形ファイルを生成できます。

  • 選択方式でテーマを選び、選択したテーマを生成
  • MTAppjQueryの利用有無で user.js /user.css を生成

前提条件

以下のNodeのバージョンがインストールされていることが前提です。

  • node 20.10.0 以上
  • npm 10.2.3 以上

使い方

// インストールしたいディレクトリに移動
npx mt-theme-starterkit

npx mt-theme-starterkit を実行すると、対話式のCLIが起動します。

? Do you have MTAppjQuery installed? (Y/n) Y
? Select a theme to generate: (Use arrow keys)
❯ theme-starter
? Enter the output directory: (mtml) 
? Select a user-file to generate: (Use arrow keys)
❯ base-userfile 
? Enter the output user-file directory: (user-file) 
  1. MTAppjQueryを利用しているか Y / n で選択
  2. 利用したいテンプレートを選択(現在は一つのみ)
  3. 出力先のディレクトリを入力(デフォルトは mtml)
  4. user.js / user.css を利用するか選択(現在は、base-userfileのみ) ※1でnを選択した場合はスキップされます。
  5. 出力先のディレクトリを入力(デフォルトは user-file)

生成後

  • ./CLIを実行したカレントディレクトリ
    • mtml(デフォルトの場合)
      • テーマの雛形ファイル
    • user-file(デフォルトの場合)
      • user.js / user.css の雛形ファイル

CLIの開発

試しに作ったCLIのため、コードとしては main.ts で作りました。
TypeScriptで実装したため、公開前やCLIの実行テストするときは npx tsc --build でコンパイルする必要があります。

実行すると、 dist/main.js が生成されます。
手元でテストするときは、 node dist/main.js で実行できます。

npx tsc --build
node dist/main.js

https://github.com/redamoon/mt-theme-starterkit/blob/develop/main.ts

利用技術

  • TypeScript
  • inquirer
  • commander
  • fs-extra

TypeScript

最近ではTypeScriptで記述することがほとんどになってきたため、コンパイルを行う手間はありますがTypeScriptで実装しました。

inquirer

対話式のコマンドラインインターフェースをを実装しやすくするために inquirer.js を利用しました。

https://www.npmjs.com/package/inquirer

inquirerをインストールすることで、prompt関数が用意されており配列・オブジェクトを渡すことで対話式のインターフェースを実装できます。

import inquirer from 'inquirer';
const answer = await inquirer.prompt([
  {
    type: 'confirm',
    name: 'installed',
    message: "Do you have MTAppjQuery installed?"
  }
]);
return answer.installed; // true or false

commander

コマンドラインアプリケーションを簡単に利用できるためのライブラリとして commander.js を利用しました。

https://www.npmjs.com/package/commander

コマンドラインツールの開発が容易になり、構造化されたオプションや引数を受け取ることができます。

以下のコードでは --dry-run というオプションを受け取ることができます。

import { program } from 'commander';

program.option('-d, --dry-run', 'dry run');
program.parse();
const options = program.opts();

main(options.dryRun);

今後の予定

  • Node ユニットテストの勉強するためにテストを書く
  • テーマの雛形ファイルを増やす
  • user.js を TypeScriptに書き換えをする
  • main.tsのリファクタリング(型定義周り)
株式会社HAMWORKS

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