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Dockerについて

2024/04/21に公開

Dockerが出てきた時、周囲のエンジニアとすごい技術だ!って盛り上がったのを覚えています。

ただDockerの概念について、既存ツールとの違いを当時整理しようしとたけど、結局整理しきれてはいなかった。

その後当たり前に使ってますが、使う分には問題ないが、背景知識が不足したままな気がします。

そこら辺のメモ。

Docker:コンテナ技術の革新性

Dockerは、コンテナ技術をベースとした仮想化プラットフォームです。2013年に登場して以来、ソフトウェア開発とデプロイメントの世界に大きな革新をもたらしました。

動作レイヤー

Dockerは、オペレーティングシステム(OS)カーネルの上位、いわゆるユーザーランドと呼ばれるレイヤーで動作します。具体的には、cgroups、namespace、LXCなどのLinuxカーネル機能を活用することで、軽量で独立したコンテナ環境を実現しています。

従来の仮想化技術とは異なり、OS全体を仮想化するのではなく、アプリケーションに必要なライブラリや実行環境のみを仮想化する点が特徴です。このため、軽量で起動・停止が迅速なコンテナを実現することができ、リソースの節約や開発・運用効率の向上に貢献しています。

既存技術との革新性

Dockerがもたらした革新性は、以下の点に集約されます。

1. 軽量性

仮想マシンに比べて圧倒的に軽量で、起動・停止も高速です。従来の仮想化技術では、OS全体を仮想化するため、起動や動作に時間がかかり、リソースも多く消費していました。一方、Dockerはアプリケーションに必要なライブラリや実行環境のみを仮想化するため、軽量で高速な動作を実現しています。

2. 独立性

各コンテナは独立した環境を持つため、他のコンテナに影響を与えることなく実行できます。従来の仮想化技術では、複数の仮想マシンを同じホスト上で実行する場合、リソースの競合や相互干渉が発生する可能性がありました。一方、Dockerは各コンテナを独立した環境として管理するため、このような問題を回避することができます。

3. 再現性

アプリケーション環境をコンテナイメージとして保存・配布できるため、環境構築を容易に再現できます。従来の仮想化技術では、開発環境と本番環境で異なるOSやライブラリを使用している場合、環境構築に時間がかかったり、再現性が低かったりという問題がありました。一方、Dockerはコンテナイメージとして環境を保存・配布できるため、開発環境と本番環境で同じ環境を簡単に構築することができます。

4. 移植性

コンテナイメージはOSに依存しないため、異なるOS環境でも同じように動作します。従来の仮想化技術では、仮想マシンイメージはOSに依存するため、異なるOS環境で実行するには、イメージを再構築する必要がありました。一方、DockerはコンテナイメージがOSに依存しないため、Windows、Linux、Macなど、様々なOS環境で同じように動作させることができます。

5. スケーラビリティ

容易にコンテナを追加・削除できるため、アプリケーションのスケーリングが容易になります。従来の仮想化技術では、アプリケーションのスケーリングには、仮想マシンの追加・削除が必要でした。一方、Dockerはコンテナを簡単に追加・削除できるため、アプリケーションの負荷に合わせて柔軟にスケーリングすることができます。

まとめ

Dockerは、従来の仮想化技術とは一線を画す革新的なコンテナ技術です。その軽量性、独立性、再現性、移植性、スケーラビリティなどの特徴により、ソフトウェア開発とデプロイメントの世界に大きな変革をもたらしました。

現在、Dockerは、Webアプリケーション、データベース、マイクロサービスなど、様々な用途で広く利用されています。今後も、コンテナ技術の中心的なプラットフォームとして、さらなる発展が期待されています。

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