Chapter 02無料公開

web3とNEAR

masa
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2022.08.19に更新
このチャプターの目次

web3の成り立ちとNEAR

今日のwebが成功したのは、誰の断りもなくコンテンツやアプリケーションを作成できる環境があったからです。

多くの人がこの環境を利用し、サービスを作ってwebの上に公開することによって、webの成功がもたらされました。

しかし残念なことに、現在のwebは

データに自由がありません

現在のwebでは、データは完全にサービス作成者のもので、サービス作成者がコントロール可能な状態になっています。

そしてこの状態は、webの利用者に対して残念な環境を作りだしました。

つまり、少数の企業が膨大な数のユーザーを誘い込み、データを保持することによってユーザーを捕獲し、代替手段を探させないようになりました。

この結果、いくつかの企業は政府の影響力を超える巨大なプラットフォームにまで成長しました。

もちろん、企業の目的は利益を上げることなので、成長を求めるのは当たり前のことです。

しかし、このような手段によって巨大なプラットフォームに成長した企業は、そのエコシステムの上に他の企業のアプリケーションを構築させた後、そのアプリケーションがあまりにも成功したときにはアクセスを遮断するようなことまで行いはじめました

そして、こうした巨大な壁を形成したプラットフォームは、その他の企業のイノベーションを阻害し、webの広大な領域を事実上独占しました。

しかし、当然ながらこの状態に対する反発は日に日に大きくなっていきました。

そして、この状況を修正しようと生み出されたのがweb3です。

web3の目的は

中央集権的なwebから分散化されたwebへの移行

です。

NEARもこのweb3の基本的な考えをベースとして作成されています。

NEARは、データの自由なweb、つまりコンテンツやアプリケーションと同様にデータもパーミションレスになったwebが、新しい形のソフトウェア開発を推進すると考えています。

なぜなら、データの所有者が企業から個人になれば、どのサービスを使うかの選択肢が今より自由になります

こうなると開発側はデータによるユーザーの囲い込みが不可能になるので、ユーザーに誠実で協力的な関係を築くアプリケーションの作成が必要になり、今とは全く新しいビジネスが生まれることになるはずです。

しかし、このような新しいアプリケーションを作るには、適切なインフラストラクチャがあってこそ実現可能です。

具体的には

  • 非中央集権的な設計
  • 十分なスケーラビリティ
  • 保存されているデータがユーザの許可なしに検閲、修正、削除されない
  • 分散したオペレータのコミュニティによるサポート
  • 十分な安全性と安定性

といった要素を満たす必要があります。

これらを実現するために作成されたのが

NEARのインフラです。

NEARは、未来のオープンウェブを実現し、その経済を活性化されるために設計された分散型アプリケーションプラットフォームです。

NEARでは、Bitcoinと同じ基礎技術を使い、コミュニティのコンセンサス、データベースのシャーディング、ユーザビリティといった最先端の技術と考えを取り入れています。

このNEARのインフラが作るweb上では、新しい通貨、新しいアプリケーション、新しい産業など、あらゆるものが生み出され、まったく新しい未来への扉を開くことができるでしょう。

もちろん、これらを実現するには、NEARでできることとできないことを開発者が十分に理解していることが必要になります。

本書では、プログラミング技術以外にも、最低限抑えておいて欲しい知識も説明していきます。