日本語化したイメージからAzure Virtual Desktopを作成する
はじめに
マーケットプレイスにあるWindowsの仮想マシンを日本語化し、そのイメージを元にAzure Virtual Desktop(以下AVD)の仮想環境を作成します。
個人用の AVD環境は、公式のチュートリアルの手順どおり進めていくことで、簡単に作成できます。ただし、出来上がる仮想デスクトップは英語版なので、日本語化する必要があります。
私の場合、頻繁にWindowsを使いたいわけではなく、使いたいときにだけ使ったら削除する"節約根性丸出し"なWindowsの仮想デスクトップがほしいので、予め日本語化しておいたイメージを用意しておいてそのイメージからAVD環境を作ります。
個人用のAVDを作成したときの手順は、次の記事を参考にしてください。
1.仮想マシンの作成
次のようにマーケットプレイスから、Windowsの仮想マシンを作成します。
- ポータルから「+リソースの作成」
- 「Marketplace でさらに表示」
- オペレーティングシステムで「Others(Windows)」を選択
- プランで任意のWindowsを選択(今回はWindows 11 Enterprise,version 22H2を選択)
- 作成
仮想マシンを作成したら、リソースに移動します。
また、この仮想マシンは恒久的に使うわけではないので、Azure Bastionを使用してAzure portalからブラウザで仮想マシンにログインします。
2.仮想マシンを日本語化する
日本語化はAzureやAVDには関係なく、通常の英語版のWindows10や11を日本語化する手順と同じです。
調べればわかりやすい手順は沢山出てきますが、概ね次のような作業になります。
- Language packのインストール
- Time zone の変更
- Country or region と Region format の変更
- Windows display language の変更
- Administrative language settings
- Copy setings...
- Welcome screen and … チェック
- New user … チェック
- Change system locake...
- Current system locale
- Copy setings...
- キーボードレイアウトの変更
最後に Windows アップデート。
Sysprep を実行する際に元に戻ってしまうものもありますが、流れ作業としてやってしまいます。
3.sysprepによる一般化
イメージ化する前にsysprepを実行して一般化します。
sysprepも調べればわかりやすい手順は沢山出てきますが、概ね次のような作業になります。
- 仮想マシンにログイン
- 『ファイル名を指定して実行』を出し、"sysprep" と打ち Enter
- 大体エラーが出るので、ログを見ながらエラーを取り除いて一般化
ログの解消には、以下の記事を参考にさせてもらいました。
特定のパッケージをインストールしているとsysprepがエラーになるのですが、憎たらしいことにLanguage packがエラーになります。そのため、Language packはあとで再インストールする必要があります。
4.仮想マシンをキャプチャ
sysprepが終わったら仮想マシンをキャプチャし、イメージを作成します。
キャプチャが終わったら、"節約根性丸出し"な低コスト運用をするために、イメージからAVDをつくるために必要なものだけ残して、他のものは削除します。
今回は、以下のものだけ残しました。
- 「VM イメージバージョン」
- 「Azure コンピューティングギャラリー」
- 「VM イメージ定義」
- 「仮想ネットワーク」
5.イメージからAVDを作成する
AVDを作成するときは、イメージとして共有イメージから今回作成したイメージを選択します。
まとめ
マーケットプレイスにあるWindowsの仮想マシンを日本語化して、そのイメージを元にAVDの仮想環境を作成しました。
頻繁にWindowsを使いたいわけではないので、使い勝手の良い環境にカスタマイズしたイメージを用意しておいて、そのイメージを元にAVDを作ることで、使いたいときにだけ使えるWindowsの実現に近づくことができました。
ただし、この作業で省略できる作業はほんの一部ではあるので、テンプレートなどをつくることで更に時間や手間を省いていくのが良いのかなと思います。
Discussion