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Git使い方講座 〜その2(Gitの初期設定)

2023/01/28に公開

Gitの設定方法

git config 

gitの設定は以上のコマンドを使って行います。

git configコマンドには「レベル」が存在し、以下のような三つがあります。

  • system
  • global
  • local
    このレベル上に設定をそれぞれ保存していきます。

--system

マシン全体に対する設定であり、このレベルの設定はマシンに登録しているユーザー全員に適用されます。
 設定は"/etc/gitconfig"に保存されます。
 ただし、後述する--globalでほとんどのケースでは十分なため、使われることは少ないです。

--global

ユーザー全体に適用されます設定であり、設定されたユーザーのみに適用されます。
 設定は"~/.gitconfig"に保存されます。
 gitを使い始める際に必要な初期設定である、"user.name"と"user.email"は基本的にこのレベルに設定します。
 その他、便利設定を適用する場合も基本はこのレベルに設定することが多いです。

--local

プロジェクト毎に適用される設定であり、このレベルの設定はGitが監視するディレクトリツリーより外には適用されないです。
 設定は".git/config"に保存されます。
 一般的には、プロジェクト固有で設定しなければならない場合に使われます。
 例;デフォルトブランチ名(main, master等)など

設定項目

gitの設定項目は多岐にわたります。
<参考(英語)>
https://git-scm.com/docs/git-config.html#_variables

以上のサイトに記載されている項目を、最低限必要な項目はあるが、必ずしもすべて設定する必要は無く、各々が必要な設定を記載すれば良いです。

必須設定

最低限必要な設定はつぎの二つである。

  • user.name :ユーザー名
git config --global user.name "(任意のユーザー名)"
  • user.email :ユーザーの連絡先(email)
git config --global user.email "(任意のメールアドレス)"

以上二つは対外的に使われるユーザーアカウント名として活用されます。
"git commit"や"git push"等によってリポジトリを編集すると、その操作をしたユーザーをコミットした内容とともに保存されます。
一度でもコミットしたリポジトリで"git log"のコマンドを打てば分かりますが、コミット履歴に"user.name"、"user.email"が明記されていることがわかります。

ゆえに、それぞれのコミットで編集したユーザーを明らかにするために使われるのです。
githubを利用している場合は、そこで設定したユーザー名、メールアドレスと共通にした方が良いでしょう。

推奨項目

以下の設定は必ずしも必要ではないが、設定していると能率があがるため、設定することを推奨されることが多いです。

core.editor

git config --global core.editor nano

gitでコミットメッセージを入力するときに使用するエディターを指定できます。一番使いやすいエディタを指定しましょう。

余談
 デフォルトで呼ばれるエディタはOSによって異なりますが、linuxやMacの場合はviというエディタが呼ばれることが多いです。
 このviというエディタは極めれば大変使いやすいエディタなのですが、今主流のエディタと比べて操作方法が大きく異なるため、初心者には使いづらいことが多いです。
(なんせ、CUIが主流な時代から存在するエディタなので、………)
 ちなみに、初めてLinux系でgitを使われる方はviと同じくOSにプリインストールされていることが多く、比較的ショートカットキーがメモ帳に近いnano(もしくはこの元となったpico)をお薦めいたします。

color.ui

git config --global color.ui auto

gitをCUIで操作しているときの、ターミナルに表示される文字に色がつきます。
 これが"auto"に設定されていると自動的に色をgitが選定して色分けくれます。

なお、

git config --global color.added yellow
git config --global color.diff green
git config --global color.status.untracked cyan

以上のような記述をし、各コマンドで好みの色を割り当てても構いません。

設定の確認、記述方法

設定済みの項目を確認する場合は以下のコマンドを打ちます。

git config --global --list    

すると、以下のように設定した項目がリスト上に表示されます。

user.name="{ユーザー名}"
user.email="{メールアドレス}"
color.ui=auto
alias.co=checkout
core.quotepath=false
core.excludesfiles=/Users/Frank/.DS_Store

その他、設定した方が良い項目はたくさんありますので、それぞれ好みの項目を見つけて設定しましょう。

また、設定の記述、確認は先述の通り、"git config"のコマンドを使って設定を行う以外に設定が保存されているファイル、"etc/gitconfig"や、"~/.gitconfig"、".git/config"を直接編集しても良いです。
 一つ一つの設定を編集する場合は"git config"のコマンドを使った方が良いですが、まとめて項目を編集する場合は設定ファイルを直接編集した方が良いので、その時々によって使い分けましょう。

余談

お薦めの設定項目をまとめていた記事がありましたので、最後に共有します。

https://qiita.com/hayamofu/items/d8103e789196bcd8b489

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