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プロジェクトリスク・リスクベースドテスト!JSTQBに沿ってアジャイル・スクラム・DevOpsにも応用できるQAの知識を解説します!
前提となるリスクベースドテスト
ソフトウェアのテスト活動をリスクの観点から最適化するアプローチです。テストは理論上無限に行うことができますが、現実には時間や予算の制約があります。そのため、可能性のある欠陥全てを見つけるのは不可能です。
リスクベースドテストはこの課題に対応する方法として注目されています。最も重要なリスク領域を特定し、その領域にテストの焦点を絞ることで、有効なテスト活動を実現します。
リスクベースドテストにおいて、リスクは一般的にプロダクトリスクとプロジェクトリスクに分けられます。
プロダクトリスク | プロジェクトリスク | |
---|---|---|
定義 | 製品自体の機能や性能に関連するリスク。これには、製品の欠陥や不具合、性能問題などが含まれる。 | プロジェクトの進行に関連するリスク。これには、予算超過、納期遅延、リソース不足などの管理上の問題が含まれる。 |
要素 | - 品質や機能に関する問題 - 要件の不明確さ - 技術的な複雑さ |
- スケジュールの遅延 - 予算の超過 - リソース不足 - コミュニケーションの不足 |
対策 | - テスト活動の強化 - 品質保証の取り組み |
- プロジェクト管理手法の適用 - リソースの調整 |
プロジェクトリスクとは?
プロジェクトリスクは、プロジェクト全体に関連するリスクであり、以下のような要素が含まれます。
プロジェクトの進行に直接影響を及ぼす可能性が高いです。テストケースは、プロジェクトリスクに対処し、プロジェクトの成功に寄与します。プロジェクトリスクに対するテストケースは、プロジェクトの進行に対する信頼性を確保するために設計されます。
プロジェクトリスクの例
- 誤り(人的ミス)が多い
プロジェクトリスク概要 60秒動画解説
プロジェクトリスクの軽減策
プロジェクトの成功を確実にするためには、様々なリスクを早期に特定し、それに対する軽減策を計画的に取り入れることが重要です。以下は、主なリスク軽減策の一部とその詳細な説明です。
1. テストウェアの早期準備
- テストケース、テストデータ、テストスクリプトなどのテスト関連の成果物を早期に準備することで、テスト実施の効率を向上させ、未知の問題を早期に発見することができます。
2. テスト機器の事前テスト
- 使用するテスト機器やツールの動作確認や予備テストを実施することで、テスト実施時のトラブルや予期せぬ問題を減少させることができます。
3. プロダクト早期バージョンの事前テスト
- 早期のバージョンやプロトタイプを使用しての事前テストを行うことで、初期の段階での欠陥や要件の不整合を発見し、迅速にフィードバックを提供することができます。
4. テスト開始基準の厳格化
- テストの開始条件を厳格に設定することで、品質が確保されていない成果物のテストを回避し、テストの効果を最大化することができます。
5. テスト容易性要件の明確化
- ソフトウェアのテスト容易性を向上させるための要件を明確に定義し、開発チームに共有することで、テストの効率と効果を向上させることができます。
6. プロジェクト成果物レビューへの早期参加
- テストチームが設計レビューやコードレビューなどのプロジェクトの早い段階から参加することで、品質の問題やリスクを早期に特定し、迅速に対処することができます。
7. 問題管理や変更管理への参加
- テストチームが問題管理や変更管理のプロセスに参加することで、変更や問題の影響を迅速に評価し、テストの方針や計画を適切に修正することができます。
8. プロジェクト進捗や品質のモニタリング
- プロジェクトの進捗や品質の状況を定期的にモニタリングすることで、逸脱や問題点を早期に発見し、適切な対策を講じることができます。
これらの軽減策を適切に取り入れることで、プロジェクトのリスクを管理し、成功の確率を高めることができます。
プロダクトリスクとは?
プロダクトリスクは、ソフトウェア製品自体に関連するリスクです。これには、以下のような要素が含まれます。
ソフトウェアの品質や機能性に影響を及ぼす可能性が高く、テスト活動においては特に注意が必要です。テストケースは、プロダクトリスクに対処するために設計され、ソフトウェアの品質を確保します。
プロダクトリスクの例
- 変更が多い
- 故障が多い
- 欠陥が多い
プロダクトリスク概要 60秒動画解説
テスト評価とリスクベースドテストの動画解説
リスクベースドテスト全体を説明している動画なので、ぜひ参考にしてください!
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