🎸

境界値分析:効率的なテストケース設計のための基本ガイド JSTQB Foundation Level新シラバスのキーワード解説!

2023/12/05に公開

境界値分析とは?

境界値分析(Boundary Value Analysis, BVA)は、一般的なテスト技法の一つです。この技法は、同値パーティションの境界に注目し、順序性のあるデータに特に適しています。境界値分析の主な目的は、パーティションの最小値と最大値を検証することです。
開発者は境界値でエラーを犯しやすいため、これらの値に焦点を当てることが重要です。

ガッチリ動画解説!

https://youtu.be/hX-EG7QWORo

2値 BVA

境界値とその隣接するパーティションの最も近い値に注目します。各境界値に対して2つのカバレッジアイテムがあります。

2値 BVAのカバレッジ

すべての境界値を通過した場合に100%カバレッジを達成します。

2値 BVAの例

オンラインフォームでユーザーが自身の年齢を入力します。このフォームは10歳から100歳までのユーザーを対象に設計されています。

  • 境界値は10と100
  • 2値 BVAでは下記をテストします
    • 10と隣接値の11(有効範囲)
    • 100と隣接値の99(有効範囲)

ここで、「2値 BVAは下記なのでは?」と思いませんでしたか?

  • 2値 BVA
    • 10と隣接値の9(無効範囲)
    • 100と隣接値の101(無効範囲)

JSTQB-SyllabusFoundation_VersionV40.J01より

例えば、「if(x≦10)…」という判定を誤って「if(x=10)…」として実装した場合、2 値 BVA(x=10、
x=11)から導出されたテストデータ

とあり、2値 BVAはテストオラクルをもとにテストデータを決めます。
無効パーティションは?と思った方はQAに向いているかもしれません。

3値 BVA

境界値とその両方の隣接値に注目します。各境界値に対して3つのカバレッジアイテムがあります。
2値 BVAでは見落とされた欠陥を検出する可能性があります。

3値 BVAのカバレッジ

すべての境界値とその隣接値を通過した場合に100%カバレッジを達成します。

3値 BVAの例

オンラインフォームでユーザーが自身の年齢を入力します。このフォームは10歳から100歳までのユーザーを対象に設計されています。

  • 境界値は10と100
  • 3値 BVAでは下記をテストします
    • 10と隣接値の11(有効範囲)と9(無効範囲)
    • 100と隣接値の99(有効範囲)と101(無効範囲)

Discussion