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テストの四象限 JSTQB Foundation Level新シラバスのキーワード解説!

2024/02/29に公開

テストの四象限とは

テストの四象限は、アジャイルソフトウェア開発におけるテスト活動を分類し、視覚化するためのフレームワークです。Brian Marickによって提案されたこのモデルは、テストを実施する目的(ビジネス向けか技術向けか)、およびそれらがチームを支援するのかプロダクトを批評するのかに基づいて、テスト活動を四つの象限に分けます。この分類は、テストプロセス全体でどのテスト活動をいつ行うべきか、またどのテストがプロジェクトに最も価値をもたらすかを理解するのに役立ちます。

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以下に各象限の概要を示します:

  1. 第一象限(テクノロジー指向、チームを支援する): この象限にはコンポーネントテスト(ユニットテスト)とコンポーネント統合テストが含まれ、主に技術的な観点からソフトウェアの構築を支援します。これらのテストは通常自動化され、継続的インテグレーション(CI)プロセスの一部として実行されます。

  2. 第二象限(ビジネス指向、チームを支援する): 機能テスト、実例、ユーザーストーリーテスト、ユーザーエクスペリエンスプロトタイプ、API テスト、シミュレーションなど、ビジネス要件やユーザーストーリーに基づくテストが含まれます。これらのテストは、プロダクトが受け入れ基準を満たしているかを検証するために行われ、手動でも自動化でも実施できます。

  3. 第三象限(ビジネス指向、プロダクトを批評する): 探索的テスト、使用性テスト、ユーザー受け入れテストが含まれ、主にユーザー視点からプロダクトを評価します。これらのテストは、プロダクトがユーザーの期待に応えるか、使用性が高いかを評価するために実施され、多くの場合手動で行われます。

  4. 第四象限(テクノロジー指向、プロダクトを批評する): スモークテストや非機能テスト(使用性テストを除く)が含まれ、プロダクトの性能、セキュリティ、互換性などの非機能的要件を検証します。これらのテストは、しばしば自動化され、プロダクトが技術的な観点からも品質基準を満たしていることを保証します。

テストの四象限モデルは、テスト活動の優先順位付け、リソースの割り当て、テスト戦略の計画に役立ち、開発チーム、テストチーム、ビジネスステークホルダー間のコミュニケーションを促進します。このモデルを使用することで、テスト活動を全体的にバランスよく配置し、プロダクトの品質向上に効率的に貢献できます。

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