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Duet AI in BigQueryを試してみた

2024/04/01に公開

はじめに

データ・エージェンシー高橋です。

ChatGPTの登場前はSQLによるクエリを記述する際にわからないところがあれば、Webを検索したり書籍を読み返したりして、求める情報を探しながら作業することが主流であったと思います。

最近ではこの作業の効率化のために、ChatGPTを利用するシーンも増えてきているのではないでしょうか。そしてBigQueryで作業する際にも、ChatGPTで不明点を調べながらクエリを作成し、それをBigQuery Studioにコピペして利用することも多いと思います。

これらの一連の作業をワンストップで進められるのが、今回ご紹介するDuet AI in BigQueryであり、現時点ではプレビューとして提供されています。

なお余談ですが、Google Cloudのサービスのリリース段階は、以前は4段階あったようですが、現在は「プレビュー」と「一般提供 (GA)」の2段階のみのようです。

利用規約

Duet AI in BigQueryは生成AIを利用したサービスであり、なおかつプレビュー段階にある現在は以下の規約が適用されます。

これによると「生成された出力を第三者に開示すること」は禁止されているため、ここで掲載しているキャプチャの一部をマスクしています。

利用料金

Duet AI in BigQueryを利用する際には、以下の3種類の料金が発生するようです。

Duet AIの利用料金

Duet AIは有料のサービスです。ただ、Duet AI in BigQueryは現時点でプレビューということもあり無料で利用できるようです。詳しくは以下をご参照ください。

Jupyterノートブックの利用料金

Duet AI in BigQueryではインターフェースとしてJupyterノートブックを利用します。このJupyterノートブックはColab Enterpriseで動作するため、その際の仮想マシンの利用料金が発生します。詳しくは以下をご参照ください。

BigQueryの利用料金

クエリの実行時などにBigQueryの料金が発生します。詳しくは以下をご参照ください。

なお、いずれも料金体系が変更されることがあります。ご利用の際には、ご自身で最新情報のご確認をお願いします。

操作手順

APIの有効化

以下のAPIを有効化します。すでに有効の場合はこの作業は不要です。

  • Vertex AI API

  • Duet AI(Cloud AI Companion API)

BigQueryの操作

BigQueryのコンソールを表示します。

任意のテーブルを開きます。ここでは例としてGA4のサンプルデータである [ bigquery-public-data.ga4_obfuscated_sample_ecommerce.events_20210131 ] を開いています。

[ クエリ ] > [ Python ノートブック ] をクリックします。

サンプルが入力されているコードセルを最終行までスクロールし、一番下のコードセルの下辺をポイントして [ コード ] をクリックします。

追加されたコードセルのなかの [ 生成 ] をクリックします。

入力エリアに自然文でリクエスト内容を入力して [ Enter ] キーを押すと、生成されたレスポンスが下に表示されます。

※利用規約に従い、生成結果をマスクしています。

[ セルを実行 ] ボタンをクリックすると生成されたクエリが実行されて結果が表示されます。なお、初回はランタイムの起動のために少し時間がかかります。

さらに下にコードセルを追加すると、新たなリクエストを続けることができます。

※利用規約に従い、生成結果をマスクしています。

ご注意

Colab Enterpriseのランタイムは、アイドル状態が一定時間経過するとシャットダウンする設定がデフォルトのようですが、利用を終了するタイミングでランタイムを手動で削除するとより安心です。

まとめ

Duet AI in BigQueryは現在プレビュー段階ですが、BigQueryのコンソールだけでここまで完結できるのは新たな発見でした。サービスが洗練され、UI/UXがよりスマートになるとさらに魅力的になるでしょう。引き続き、Google Cloudのニュースリリースに注目していきたいと思います。

株式会社データ・エージェンシー

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