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あとがき

dimeiza
dimeiza
2021.12.09に更新

あとがき

解説本なので、本来最後に書くことはあまりないのですが、いくつか気づきがあったので。

何故こんな事をしようと思ったのか

概ね以下が理由でした。

『技術士(情報工学部門)』関連書籍の空白を埋める

ガイドブック以来の行動理念です。引き続きここは重要だと思っています。

(本書以外にも書きたいと思っている書籍があったりします)

技術士(情報工学部門)へ到達するルートを増やす

第一次試験は高度情報を取ってから、というのが、ガイドブックにも書いている私の主張で、その方が挑戦は楽だと思っていますが、そうは言っても、

  • 高度情報処理技術者を取得する前に挑戦したい

  • ITエンジニアではないので、IPA試験でキャリアパスを作る必要がない

  • その他、何らかの理由で早期に一次試験合格が必要

という人もいるんじゃなかろうか、と思っていて。

上記の状態から挑戦する時、一番時間がかかってキツイのは専門科目の学習。

IPA試験と異なり有用な参考書がないので、学習するためには自分で一から調べるか、合格対策講座でも受けて人から教わらないといけません。

技術士会が出している解答は本当に番号しか書いていなくて、その解答に至るまでの思考ルート、前提知識といった、自己研鑽のために本当に必要な内容を個々に調査するのは、受験生全体として見ても非常に無駄が多いなぁ、と。

本書を書くことで、各受験生の負担を軽減しつつ、高度情報を経ずに技術士第一次試験へ挑む門戸を広げられるのではないか、と思いました。

夏休みにどこにも出かけられず、時間が余っていた

まぁ身も蓋もないんですが、首都圏含め日本中でコロナウィルスが大流行し、医療崩壊が叫ばれている昨今、家にいるしかなく、であれば何か有意義なことをしたいな、と思いまして。

この辺りの事情が私の中で重なったので、面白いかもしれない、と思って筆を執ってみました。

実際に解説を書いてみて

正直なところ、解説を書くという作業を軽く見ていて。

書く前からは予想もしていなかった発見があって、驚きましたね。

1. 想定より出題範囲が広い。

専門科目の問題をパラパラめくった感じ、基本情報技術者、応用情報技術者試験のレベルで、難易度や範囲的にはそれほど大したことはないと思っていたんですが…。

色々な意味でIPA試験の範囲に収まりきらない問題があったなぁと。

例えばこういうのです。

  • ラムダ計算に関する問題(R1_R(3))

    • ITエンジニアの仕事になかなか絡みづらい類のコンピュータ科学の問題。
  • x64の呼び出し規約(ABI)に関する問題(R1(11))。

    • 特定アーキテクチャに依存した問題で、IPA試験では出しにくく、若干マニアック。
  • JISにおける情報システムの定義に関する問題(R2(23))

    • この定義を見てから情報システム開発している人、どれぐらいいるんだろう…。

私もだいぶIPA慣れしている方ですが、この手の問題を見る度に、『へっ? そこ聞いてくるの!?』と驚きながら調べていました。

2. 解説を書くのは、単に問題を解くよりも遥かに大変。

私も今回初めて解説側に回ったので、この身で理解したんですが、

全問きちんと解説を書く >>> 全問一応解説を書く >> 書ける所だけ解説を書く >> 全問解く > 必要数解く(合格する)

という難易度順になっているのが良く分かりました。

今回の解説では、一応不正解となる原因も含めて解説を書いたつもりですが、正直な所、現段階でも十分な解説を書けている状態だとは思っていなくて。

本来は前提知識のない受験者であっても、問題を解いて解説を読む中で、その技術を習得できるような本にしたかったのですが、全ての技術的事項を説明しようとすると、メチャクチャ大変なんですよね。

何分専門科目(情報工学部門)の試験範囲は情報工学部門全般なので、真っ正直に解説したら何千ページという分量になってしまいます。

そこまでは無理にしても、頻出分野や頻出パターンについてはもう少し解説を追加したいとは考えていて。首尾よく改訂の機会が来るようであれば対応したいなぁと思ってはいます。

さいごに

ひとまず今回はここで筆を置きますが、本書はまだ完成したとは思っていなくて。

おそらくまだ誤記も残っているでしょうし、解説を追加したほうが良い箇所もあるかも知れません。その辺りはお知らせをもらったり、自分で気づいたら適宜修正していく予定でいます。

IPA試験に比べてまだ知名度が低い技術士(情報工学部門)ですが、本書が技術士 第一次試験(情報工学部門) 合格に少しでも寄与できれば、筆者としては何よりの幸いでございます。