Chapter 01無料公開

はじめに

Amane Katagiri
Amane Katagiri
2022.04.14に更新

本書の無料部分は、かたぎりあまねによってCC BY 4.0でライセンスされており、ライセンスの条件に従っている限り自由に利用できます。


本書では、初めてMatrixに参加する人へ向けて、クライアントのインストール手順と簡単な利用方法を提示します。

Matrixは、SlackやDiscordのように参加者間でコミュニケーションを行うためのプロトコルです。しかし、一企業が全てのサーバーを所有・管理する中央集権型サービスのSlackやDiscordとは異なり、複数の独立したサーバーが相互に接続された 非中央集権型 のネットワークで構成されています。

これまでにMastodonなどの分散型SNSを使ったことがあれば、Matrixについて理解するのはそう難しくありません。先に付録を読んでもいいでしょう。

本書の構成は以下のとおりです。

  1. 最も簡単な手順でMatrixに参加する方法の紹介
  2. 安全に利用するための設定や、便利な機能の紹介
    • 複数の端末でMatrixを利用するための効果的な手順
    • 端末の紛失・故障に備えたセキュアバックアップの手順
    • 簡単なステッカー(スタンプ)の利用方法
  3. Matrixを取り巻く概念や、より複雑で自由な参加手段の説明

まず初めに、最も簡単な手順でMatrixに参加する方法を説明します。Matrixを利用するにはクライアントのインストールが必要です。様々な提供元から複数のMatrixクライアントが提供されており、環境や好みに応じて選ぶことができますが、初めてMatrixを使う人は選択肢が多くて辟易してしまうでしょう。

そのため、本書の「最も簡単な手順」では、以下の構成に絞って説明を行います。📱アイコンのものはスマートフォンでの手順を、💻アイコンのものはPCでの手順を示しています。

  • アカウントを作成するホームサーバー: matrix.org でアカウントを作成します。
  • 利用するMatrixクライアント: Elementを利用します。

この構成は多くの人にとって最適ですが、一部のユースケースには合致しない可能性があります。特に、自分でホームサーバーを運用する計画がある場合は、この手順に従って作成したアカウントは利用できません。必要に応じて付録をお読みください。

Matrixに参加する手順について解説したあとは、Matrixを利用する上で必要な設定や便利な機能について、上記の構成を前提とした画面を交えて操作手順を説明します。設定や機能の紹介については、随時追加予定です。