pipとは?
pipはPythonで使われるパッケージ管理システムです。pipを使ってPythonのライブラリやツールを簡単にインストール、管理できます。
pipと仮想環境(venv)
Pythonのプロジェクトにおいては、プロジェクトごとに異なるパッケージのバージョンを使うことがあります。pipと一緒に仮想環境(venv)を使うことで、プロジェクトごとに異なる依存関係を管理できます。ここでは、前の章(Pythonの実行方法 )と同様にプロジェクトフォルダ「myproject」を利用してpipの使い方を説明していきます。
pipの使い方
前準備として、前の章(Pythonの実行方法 )を参考にし、仮想環境をアクティベートしていきます。
1. 基本編
pipを使うことで、Pythonのパッケージを簡単にインストール、アップグレード、削除ができます。ここでは、基本的な操作を3つ紹介します。
パッケージのインストール
pip install パッケージ名
例えば、requests ライブラリをインストールしたい場合は、pip install requests
と入力します。実行した例は以下のようになります。
パッケージのリスト表示
pip list
これでインストールされているパッケージのリストを見ることができます。
先ほどインストールしたrequests ライブラリを確認できました。
パッケージのアンインストール
pip uninstall パッケージ名
2. 応用編(バージョン指定)
pipには、依存関係の解決や特定バージョンのインストールなど、高度な機能もあります。
特定バージョンのインストール
必要なバージョンを正確に指定できます。
pip install パッケージ名==バージョン
例えば、requests ライブラリの2.31.0をインストールしたい場合は、pip install requests==2.31.0
と入力します。
3. 応用編(requirements.txt)
requirements.txtは、Pythonプロジェクトで使用される外部ライブラリやパッケージの依存関係をリストアップしたテキストファイルです。このファイルでは、プロジェクトに合わせた特定のパッケージと、それらのバージョンを指定します。requirements.txtの使用により、開発者間の協力が容易になり、異なる環境でのプロジェクトのセットアップがスムーズになります。
requirements.txt の書き方
各行には、インストールするパッケージの名前と、オプションでバージョン指定を記載します。バージョンは、特定のバージョン、バージョン範囲、またはバージョン制約を示すことができます。
例として以下を作成しました。
requirements.txt
requests==2.25.1
flask>=1.1.2
numpy
この例では、requests パッケージのバージョン 2.25.1 を明確に要求し、flask はバージョン 1.1.2 以上である必要があり、numpy についてはどのバージョンでも受け入れられるとされています。
requirements.txt の使用方法:依存関係のインストール
requirements.txtにリストされた依存関係をインストールするには、以下のコマンドを使用します。
pip install -r requirements.txt
実行すると以下のようになります。
requirements.txt の使用方法:ファイルの生成
既存のプロジェクトからrequirements.txtを生成するには、以下のコマンドを使用できます。
pip freeze > requirements.txt
これにより、現在アクティブなPython環境にインストールされているすべてのパッケージとそのバージョンがrequirements.txtに書き出されます。もしrequirements.txtファイルがすでに存在している場合は、その内容を上書きします。
ただし、外部ライブラリやパッケージの管理が煩雑になるため、requrements.txtが膨大にならないように最低限を記入することをオススメします。
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