SuspenseはReact 16からあった機能ですが、React 16・17ではReact.lazy
と組み合わせるのが唯一の公式な使用法でした。近く正式リリースされると予想されているReact 18ではSuspenseが拡張され、Concurent Rendering機能の一部としてより一般の非同期処理とSuspenseを組み合わせることができるようになります(Suspense for data fetchingと呼ばれています)。
すでに、様々なステート管理やデータ取得ライブラリがSuspenseを含むReact 18への対応を始めています。そのため、多くのReactユーザーはこれらのライブラリを使うことで簡単にSuspenseの恩恵を受けることができるでしょう。それで十分という方には、残念ながら本書を読む意味があまり無いかもしれません。
この本では、Suspenseの生のAPIを触ってみて、これらのライブラリの裏側がどうなっているのか実感し、ライブラリを使わなくてもSuspenseを使いこなせるようになることを目指します。