読者想定
この本では "難しい数学がわからなくてもできる Deep Learning" を目指します。
以下のような方に向いています。
- Deep Learning に興味があるが、数学が難しそうで手を出せなかった人
- 軽い気持ちで Deep Learning をやってみたい人
- なんか流行ってるものが好きな人
以下の方には向いていません
- ブラックボックスな Deep Learning の深淵を知りたい人
- Deep Learning の数学的な背景を知りたい人
- Deep Learning のプロ
- 数式はともかく、グラフですら数学アレルギーが出てしまう人
- 難しい数式はできるだけ隠します、が、ちょっとしたグラフや図は出てきます
この本の目的
この本の目的は "雰囲気で Deep Learning ができるようになる" ことです。
まずはじめに断っておきますが、Deep Learning に数学が不要だというわけではありません。
いわゆる大学で学ぶ数学を知っているか、知らないか、でいうと知っていたほうがいいに決まっています。
超最先端を追うには数学が必要です。なぜならただ単純に論文に数学が登場するからです。
が、最近はフレームワークが非常に発達してきており、詳しい数学的な知識がなくても「えい えい ぽん」でかんたんな Deep Learning のモデリングであればできることも多々あります。
この本ではそういうやさしいところから入り、Deep Learning って実は入り口はそこまで難しくないんだよ、ということを理解していただき、その後の世界に飛び込んでいってほしいというのが目的です。
環境について
この本では Google Colaboratory(以下、Colab) を使います。Colab は Google から提供されている Jupyter Notebook のようなもので、ブラウザ上で Python を実行したりコマンドを実行したりできます。
他にも実行結果を保存したり、Markdown でメモを残したり、グラフを描いたり、画像を表示したり、といったことができます。
画像のようにセルにコードを書いて Shift + Enter
または、再生ボタンみたいなやつをクリックするとそのセルを実行できます。
実行環境と研究ノートが合体したやつだと思ってください。
便利なことに初めから機械学習系のライブラリがインストールしてくれてあったりします。
また、Deep Learning フレームワークとして PyTorch を使います。こちらも Colab には初めからインストールされています。
もちろん自分で環境の用意できる方は用意していただいても構いません。
参考までに執筆時点での PyTorch のバージョンは 1.13.1+cu116
です。
大きな Breaking Change がない限り、これより新しいバージョンでも問題ないと思います。
それでは早速 Deep Learning の世界に浅く入っていきましょう!