0.本チャプターのゴール
本チャプターが完了するとマイコンにキーボードファームウェアが書き込まれ、キー入力テストが実施できます。
1.ProMicro(ProMicro互換ボード)の場合
ProMicro(及びElite-Cなどの互換ボード)を使用する場合の手順と、BLE Micro Proを使用する場合の手順は異なります。
また、Chromeブラウザを利用したRemapでファームウェアを書き込む方法とQMK Toolboxなどを使う方法の2種類があります。
1-1.マイコンのブートローダに応じて書き込む方法が異なる
ProMicroはCaterinaというブートローダが書き込まれていますが、Elite-Cなどの互換ボードにはDFUというブートローダが書き込まれていて、書き込む方法が若干異なります。
ProMicroという商品名で販売されているものは1-2のRemapを使った書き込みが推奨ですが、Elite-CやKeyMicroなどのProMicro互換ボードはQMK Toolboxでの書き込みを推奨します。
よくわからない場合はQMK Toolboxでの書き込みを選択すると間違いが無いかと思います。
1-2.ファームウェアの書き込み(Remap)
※Remapのファームウェア書き込み機能はChromeブラウザ専用です。
以下のRemapのカタログページからファームウェアを書き込むキーボードをクリックして、ファームウェア書き込みページを開きます。
FLASHをクリックします。
通常のProMicroは「caterina」を、Elite-Cは「dfu」を選択してからFLASHをクリックします
Tips:Elite-CなどのDFUブートローダを使うマイコンに書き込む場合
Elite-CやKeyMicroなどのDFUブートローダを使うマイコンかつWindowsPCを利用している場合、通常の状態ではRemapからファームウェアの書き込みは行えません。
これはDFUブートローダの標準ドライバがlibusbで、Chromeはlibusbのデバイスを認識できないからです。
よってDFUブートローダのドライバをChromeが扱えるWinUSBにZadigなどのソフトを使って置き換えることで、RemapでDFUブートローダのマイコンへのファームウェア書き込みが可能になります。
ただし、この手順は非推奨です。
ドライバの置き換えは頻繁にRemapで書き込む状況が発生する場合などにし、基本的にはQMK Toolboxを使用するようにしてください。
下図のように小ウインドウに「Arduino Micro」等が表示されることを確認します。
表示されない場合、ケーブルや接続するポートを変更して試します。
リセットスイッチを押します。
一瞬USB機器が抜けたような音がして、先程の小ウインドウのArduino Microのポート番号が変化したことを確認し、「接続」をクリック。
ポート番号が変化しない場合、リセットを素早く2回実施する等も試してみてください。
本ビルドガイドの図例の場合、COM17がCOM18に変化しています
ファームウェアの書き込みが完了したらメッセージの最後に「successfully」が表示されます
1-3.ファームウェアの書き込み(Not Remap)
Remapに登録されていない場合、またはChromeブラウザを使用できない場合は提供されているファームウェアのHexファイルをダウンロードし、以下の記事を参考に書き込んでください。
2.BLE Micro Proの場合
ProMicro(及びElite-Cなどの互換ボード)を使用する場合の手順と、BLE Micro Proを使用する場合の手順は異なります。
また、BLE Micro Proを書き込む方法もブラウザ経由で書き込む方法と、BLE Micro Proのストレージにファームウェアを配置する方法の2種類があります。
2-1.BLE Micro Proのファームウェア書き込み(ブラウザ)
以下のページを利用してファームウェアの書き込みを実施してください。
※BMPを購入したばかりの方は上から順にアップデートを実施し、「キーボードごとの設定を書き込む」で「gl516」と希望するキーボードのファームウェアを選択してください。
うまく接続ができない等の場合、以下のドキュメントページを参照してください。
標準キーマップはRemapでシェアしている(BMP)Defaultキーマップから適用すると簡単です。
Tips:ロータリーエンコーダを実装している場合
ロータリーエンコーダの設定はBLE Micro Proのストレージにencoder.jsonファイルを配置して設定をします。
2-2.BLE Micro Proのファームウェア書き込み(ストレージ)
BLE Micro Proを接続するとフラッシュメモリのようにストレージが認識されるので、そのストレージの中にjsonファイルを上書きすることでファームウェアを書き込む事ができます。
3.テストする
PCに繋ぎ、Remapのテストモードでキーの反応をテストします。
Test Matrix modeをクリックし、テストモードを起動します。
キースイッチを押して全てのキーの色が変わることを確認します。
このキー全てが青くなったらOKです