Chapter 03

大切にしている価値

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2024.10.26に更新

実現したいことに対して、僕が大切にしていることを共有する。いわゆる「価値」と呼ばれるものだ。自分の日々の行動の中から「これを大切にしているな」というものを抽出してきた。

  • カタチにする
  • 価値貢献
  • 協働
  • オーナーシップ
  • 情報対称性
  • 集中

自分は カケハシのバリュー に共感しているので、その影響がある。もちろん スクラムの価値基準 や僕がエンジニアとして多くの時間を過ごした楽天の 楽天主義 にも影響を受けている。

価値は、いろいろな進め方がある中で僕がどうしてその方法を選んでいるのか、の判断基準になっている。

カタチにする

事前の議論や設計は大切だ。でもそこに時間をかけすぎて何も成果物がなければ、価値は生まれない。その間に状況も変わってしまう。めまぐるしい変化の中で価値を生み出すためには、短い期間でカタチにし続けることが大切だ。

ものを作らずに議論を続けるよりも、カタチにして世に届けて実際の使われ方から仮説を検証したい。完璧なシステムを目指して設計に時間をかけすぎるよりも、カタチにして価値を少しでもはやく生み出すようにして、それを改善していく道を選びたい。

カタチにすることを大切にしている。

価値貢献

いくらすばやくたくさんカタチにしても、価値につながっていなければただの無駄の山だ。

僕は自分の周りの3、4人の役に立ちたい。それがチームとして大きなものの役に立つことへつながっていてほしい。それが組織としてさらに大きなものの役に立つことへつながっていてほしい。

自分の行動をたどった先が、そしてカタチにしたものの先が、ユーザー・関わる会社・自社の3者すべての価値へつながることを大切にしている。

協働

個人としてではなく、チームとして動いて結果につなげることを大切にしている。

自分の役割の中に閉じないで、役割を超えて一緒に作ることを大切にしている。誰か他の人のやるべきことだと押しつけるのではなく、チームとして一番いい結果へつなげるために自分はどう動くべきかを考えるようにしている。

プルリクエスト上だけでやりとりをするのではなく、プルリクエストが出たときにはすでに認識はそろっているようなコミュニケーションを大切にしたい。ドキュメントを役割の間に挟んで情報を運ぶのではなく、会話やコミュニケーションで認識を合わせたい。ドキュメントはその会話をサポートするツールとして活用し、認識を合わせたあとにその結果を共有するものとして残したい。

役割を超えて協働することを大切にしている。

オーナーシップ

協働を大切にすると言っても「誰かが手伝ってくれるからいいや」と甘えるわけではない。一人一人がプロフェッショナルとしてオーナーシップを持って取り組むことが大切だ。それによってそれぞれの専門領域を深められ、よりよいものづくりができる。

オーナーシップを持ったプロフェッショナルどうしの協働により、お互いに背中を預けながら、間に落ちそうなボールを拾い合いながらチームとして最速で前へ進めるようになる。

情報対称性

情報をコントロールして場を動かすのではなく、可能な限りすべての情報をチームや関係者に公開する。情報がコントロールされた状況ではオーナーシップをもつのは難しい。情報対称性によって、それぞれがオーナーシップを持って取り組めるようになる。

集中

情報対称性によって受け取る情報が多くなるといろいろなことが気になってしまうため、目の前のやるべきことへの集中が、より一層大切になる。

さまざまな情報を受け取ったら全体を俯瞰して、価値を最大化するために自分たちが集中するべきことを見極める。細かな部分だけを見てしまうと、どうしても「目に入る小さなもの」「自分が改善できること」に目がいってしまう。それではチームとしてカタチにできる最大の価値にはならない場合が多い。

全体を俯瞰して最大の価値までの道のりを描いたら、自分たちがチームとして目の前で取り組むことに集中する。それによって、チームとして最大の価値貢献へつなげる。