はじめに
まずはPostGISをインストールしなければなりません。
ここでは、Windows 10上で、PostgreSQLに同梱されているスタックビルダを用いたインストールを紹介します。
PostgreSQLのダウンロード
PostgreSQLをインストールしたうえで、同梱されているスタックビルダを使ってPostGISをインストールします。
https://www.postgresql.org/download/windows/ で "Interactive installer by EDB" の節にある "Download the installer" をクリックし、EDB社サイトに行き、ダウンロードします。
ダウンロードしたexeファイルを走らせて、インストールを行ってください。
PostgreSQLのインストール
最初にインストール先を選択します。デフォルト通りでいいと思います。
次に同梱されているソフトウェアからインストールするものを選択します。全て入れることをお勧めします。最低でも "Stack Builder"は入れて下さい。
データディレクトリを選択します。これもデフォルト通りでいいと思います。
PostgreSQLインストール時には"postgres"という名前のユーザが作られますが、そのパスワードを設定します。このパスワードは忘れないようにして下さい。
サーバが待機するポートを指定します。これもデフォルト通りでいいと思います。
ロケール(言語)を指定します。デフォルトである"[Default locale]"を指定するべきです。
インストール内容を確認するためのダイアログが表示されるので、間違いが無ければ(多分無いですが)"Next"をクリックします。
もう一回"Next"をクリックしてインストールを開始します。
インストールが終了しました。"Stack Builder may be used ..." と出ている箇所のチェックボックスがオンにすると、直後にスタックビルダが実行されるので、そうして下さい。
PostGISのインストール
PostgreSQLをインストーラから入れた場合には、上記の通り、インストール終了ウィンドウでチェックボックスをオンにすると、スタックビルダが起動できるので、起動させて下さい。
一旦PostgreSQLのインストールを終えてしまったなら、WindowsメニューのPostgreSQLフォルダ内にあるので、これをクリックして下さい。
次のようなウィンドウが表示されます。
さっそくやってみましょう
最初にインストール先のサーバを指定します。通常なら、次の画面のように、5432番ポートにつなぐよう指定します。その後「次へ」ボタンをクリックします。
インストールしたいアプリケーションとして、"Spatial Extensions"内にある"PostGIS"を選択します。その後「次へ」ボタンをクリックします。
選択されたパッケージの表示を確認します。その後「次へ」ボタンをクリックします。
ダウンロードが行われます。
ダウンロードが終了したら「次へ」ボタンをクリックします。
PostGISのセットアップが始まります。まずはライセンス (GPL)を確認したうえで"I Agree"ボタンをクリックします。
インストールする要素を選択します。通常は"PostGIS"だけにチェックを入れます。その後 "Next"ボタンをクリックします。
次にインストール先フォルダを指定します。通常は、PostgreSQLのインストール先です。その後 "Next"ボタンをクリックします。
インストールが終わると、数件のシステム設定変更を行うか確認されます。
環境変数PROJ_LIB
(PROJのインストール先のパス)を設定するか尋ねられます。通常は「はい」をクリックします。PROJ_LIB
を別に指定する場合には「いいえ」をクリックします。
環境変数GDAL_DATA
(GDALで使用する設定ファイル類のインストール先のパス)を設定するか尋ねられます。通常は「はい」をクリックします。GDAL_DATA
を別に指定する場合には「いいえ」をクリックします。
POSTGIS_GDAL_ENABLED_DRIVERS
(有効なGDALドライバ)を設定するか尋ねられます。デフォルトでは全てのドライバは無効になります。「はい」をクリックすると、一部のドライバ(GeoTIFF, PNG, JPEG, XYZ, DTED, USGSDEM, AAIGrid)が有効になります。「いいえ」をクリックすると、デフォルト通り、全てのドライバが無効になります。GDALドライバを多く導入すると便利になる反面セキュリティホールになる可能性があります。PostGISをウェブサーバに繋げる場合には「いいえ」とした方が良いです。それ以外、特に一人だけで使用するような場合には「はい」としていいと思います。
POSTGIS_ENABLE_OUTDB_RASTERS
(データベース外ラスタを有効にするかどうか)を設定するか尋ねられます。これに1
を設定すると、ラスタデータをテーブル内に格納せずに、データベースのデータとは全く別のファイルとして保存されます。デフォルトではデータベース外ラスタは無効です。
これでPostGISのインストールが終了します。
PostGISインストールのウィンドウを閉じると、他にインストールするべきものが無ければ、スタックビルドも終了します。
おわりに
Windows 10上でのPostGISのインストール方法を示しました。しかしながら、現時点では、エクステンションの作成が可能になった状態です。
この次からは、実際にPostGISを使用します。