☯️
因果関係・因果推論とは?「原因と結果」を考える第一歩
1. 因果関係ってなに?
「勉強したからテストの点が上がった」
「雨が降ったから傘をさした」
こういった「Aが起きたからBが起きた」という関係を、**因果関係(causal relationship)**といいます。
つまり、ある出来事(原因)が、別の出来事(結果)を引き起こす関係のこと。
2. よくある誤解:相関と因果の違い
「アイスの売上が増えると、熱中症患者も増える」
これはデータ上の相関関係です。数字が一緒に動いています。
でも、これは「アイスが熱中症を引き起こしている」わけではありませんよね。
相関とは「一緒に変化している」こと。
因果とは「一方がもう一方を引き起こしている」こと。
相関があるからといって、因果があるとは限らないのです。
3. 因果推論ってなに?
じゃあ、「本当にAがBの原因なのか?」をどうやって確かめるのか?
それを考えるのが**因果推論(causal inference)**です。
たとえば…
- 「新しい薬を飲んだら本当に病気がよくなったのか?」
- 「広告を出したことで売上が上がったのか?」
こういった問いに答えるには、単にデータを眺めるだけでは不十分。
比較のための設計や条件のコントロールが必要です。
4. 身近な因果推論の例
例1:薬の効果を知りたい
→ 実験グループと比較グループに分けて、条件をそろえて比べる
例2:勉強法の効果を知りたい
→ 同じレベルの人に異なる勉強法を試してもらい、結果を比較する
→ 他の要因(もともとの理解度、モチベーションなど)を考慮しないと判断を間違える
このように、因果を考えるには、「他に原因となるものはないか?」と疑う視点がとても大切です。
5. まとめ:原因を考えることは、深く考えること
- 因果関係=「AがBを引き起こす」関係
- 相関と因果は別もの(見た目でだまされない!)
- 因果推論とは「本当に原因なのか?」を考えるプロセス
- 日常の中にも、因果を見抜くヒントはたくさんある
Discussion