AIがコードを書いてくれる時代でも、結局「プログラマーであること」が必要だった話
最近、GitHub Copilot や Cursor、ChatGPT などの AI コーディングツールが話題です。
そして「もうプログラミングを学ばなくてもいい」「AI にやってもらえばいい」という空気さえ流れています。
でも、それって本当なのでしょうか?
私はこの問いに、自分の母を使ってリアルに“実験”してみました。
実験のはじまり:母にAIでアプリ開発をお願いしてみた
私の母は、イギリスで修士課程を修了した、いわゆる「ITに強い世代」の一人です。英語も堪能で、PCもずっと使いこなしています。デジタルネイティブとは言えませんが、初心者ではありません。
そんな彼女がある日こう言いました:
「私の考えたアプリを、AIで作れないかしら?」
彼女のアイデアは、楽譜を整理し再生できるアプリ。多人数で使える簡単なソフトです。
私は「これは面白い!」と思い、さっそく実験開始。
与えたもの一覧(母へのセットアップ)
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1週間の簡易トレーニング(私が担当)
- Visual Studio Code の基本操作
- Git と GitHub の入門
- JavaScript 入門教材(廖雪峰の JS 教程 の英訳版)
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Cursor:AIアシスタント付きエディタの導入
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開発環境:Docker を使わずにマルチバージョンの DB やサーバーを手軽に立ち上げられる ServBay を使ってローカル環境を整備
実際どうなったか?
意気揚々とスタートした母でしたが、最初の数日で次のような壁にぶつかりました。
- 構文が読めない:JavaScript や React の構文自体がピンとこない
- デバッグできない:DevTools やコンソールログの概念がないため、バグが出ても原因がわからない
- 概念が足りない:フロントエンド・バックエンド・DB(SQLite や MySQL)といった構成が頭に入っていない
- 質問できない:「何がわからないのか」がわからず、GPT に質問すらできない
「AIは魔法じゃない」ことに気づく瞬間
1週間後、母はこう言って開発をやめました:
「情報が多すぎて、何が何だか…無理だわ。」
これは母の理解力の問題ではありません。むしろ、彼女はとても賢く好奇心旺盛です。
でも、ソフトウェア開発は1つの専門スキル。構文を書くだけではなく、システム全体を把握し、問題を切り分け、抽象的なものを具体化する思考が求められます。
AIはプログラマーを「置き換える」のではなく、「拡張する」
「AIがあるから、もうコードを学ぶ必要はない」という主張は、明らかに誤解です。
AIを活用するには、最低限の理解が必要です。少なくとも「プログラマー的な考え方」を持っていないと、AIと協力できません。
母は開発者になりたいわけではありませんでした。ただ「アプリが勝手にできればいい」と思っていたのです。
でも、AIは魔法ではありません。あくまで補助ツールです。
子どもにもプログラミングを教えると決めた理由
「AIの時代に、わざわざ子どもにコードを教える必要があるの?」
実験を終えた今、私ははっきりと「YES」と言えます。
私は自分の子どもが小学3年生になったら、プログラミングを教えると決めました。
別にエンジニアにしたいわけではありません。“考える力”を広げるためです。
- ソフトウェアがどう作られるか
- ロジックがどう流れるか
- システムがどう連動しているか
こういった知識は、現代を生きるための「リテラシー」です。AI時代だからこそ、ますます必要になるのです。
結論:AIを使いこなすには、やっぱり基礎がいる
作家にならなくても、文章力は必要です。
同じように、エンジニアにならなくても、プログラミング的思考は必要です。
AIは便利なパワーツールです。でも、その使い方を知らなければ、ただの「ボタンを押すだけの人」になってしまいます。
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「AIはプログラマーの敵か、味方か」
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