Orchard Core とは
Orchard Coreは、.NET Coreプラットフォーム上で動作するオープンソースのコンテンツ管理システム（CMS）です。
GitHub: https://github.com/OrchardCMS/OrchardCore
公式サイト: https://orchardcore.net
日本ではあまり馴染みがないCMSですが、.NET Foundationが後援しており、活発に開発が行われています。
公式サイト等を参考にOrchard Coreについて簡単にまとめてみました。
Orchard Coreの歴史
Orchard Core CMSは、.NET Frameworkベースで開発された Orchard CMSの後継となるシステムです。
Orchard CMSは、Microsoftによって開発され、2011年に初版がリリースされました。このCMSは、ASP.NET MVCフレームワーク上で構築されています。
このOrchard CMSの後継として開発されたのが、ASP.NET Core上で動作する Orchard Core です。2021年7月に正式版が提供され、その後も活発に開発が行われており、現在(2024/05/15)のバージョンは1.8.3です。
この移行により、Orchard Coreはよりモダンなアーキテクチャとテクノロジースタックを採用し、拡張性やパフォーマンスが向上させ、より現代的なウェブアプリケーションの開発が可能になっています。
主な特徴
Orchard Coreは、ウェブサイトやアプリケーションの構築に必要な豊富な機能を提供しており、以下のような特徴を有しています。
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モジュール性と拡張性
Orchard Coreはモジュールベースのアーキテクチャを採用しており、必要な機能を追加したり、既存の機能をカスタマイズしたりすることが容易です。この柔軟性により、開発者はプロジェクトに合わせてCMSをカスタマイズできます。 -
マルチテナント
Orchard Core はマルチテナントシステムであるため、1 つの展開で必要な数の Web サイトをホストできます。
データベース、コンテンツ、テーマ、ユーザーを分離して、数千のサイトを並行してホスト可能です。 -
多言語サポート
Orchard Coreは多言語サイトの構築をサポートしており、翻訳管理や多言語コンテンツの管理が容易です。 -
柔軟なデータモデリング
Orchard Coreは、独自のデータモデルを定義して、カスタムコンテンツタイプを作成できます。これにより、特定のビジネス要件に対応したコンテンツを管理できます。 -
セキュリティとパフォーマンス
セキュリティとパフォーマンスは、オープンソースのプロジェクトで重要な要素です。Orchard Coreは、セキュリティベストプラクティスを遵守し、高速で安全なウェブサイトの構築が可能です。
3つのWebサイト構築モード
サイト構築の際に、以下の３つのモードから適切なものを選択できます。
完全な CMS
このモードでは、Web サイトはテーマとテンプレートを使用してコンテンツをレンダリングし、カスタム開発をほとんどまたはまったく行わないことを目指しています。
分離された CMS
サイトは、コンテンツ管理のバックエンドを除いて、何もない状態から始まります。 Razor Pages または MVC アクションを使用して必要なテンプレートをすべて作成し、コンテンツ サービス経由でコンテンツにアクセスします。
ヘッドレスCMS
サイトはコンテンツのみを管理するため、GraphQL または REST API を使用して管理されたコンテンツを取得する別のアプリケーションを作して、サイトを構築します。
用途
以下のような用途で利用できます。
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企業ウェブサイト
Orchard Coreは、企業のウェブサイトやブランドサイトの構築に最適です。柔軟な機能と拡張性を活かして、ビジネスのニーズに合ったサイトを開発できます。 -
オンラインストア
オンラインストアを構築する際にも、Orchard Coreは優れた選択肢です。豊富なモジュールとカスタマイズ可能な機能を活用して、顧客にとって魅力的なショッピング体験を提供できます。 -
ポータルやコミュニティサイト
ポータルやコミュニティサイトを構築する際には、Orchard Coreの柔軟性と拡張性が大きな利点となります。ユーザー管理やコンテンツ共有機能を含む機能を組み込むことができます。
Orchard Coreで制作されたWebサイトは、Show Orchardで見ることができます。
次の記事では、Orchar Coreの環境構築について説明します。
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