VSCode卒業?次世代エディタ「Zed」を触って感じた、エンジニアとしての思考の速度
こんにちは。Webエンジニアとして6年目を迎えた、34歳のパパエンジニアです。
未経験からこの業界に飛び込んで、気づけばもう中堅。以前は自社で新人のトレーナーなんかもやっていましたが、最近は現場での開発にどっぷり浸かりつつ、夜な夜な家族が寝静まった後に個人開発でアプリリリースを目指してコードを書いています。
さて、みなさんは開発エディタ、何を使っていますか?
おそらく9割くらいの方が VS Code (Visual Studio Code) と答えるのではないでしょうか。私もその一人です。未経験で入社したとき、先輩に「まずはこれを入れろ」と言われて以来、私のエンジニア人生はずっとVS Codeと共にありました。
でも、最近ちょっと感じていたんです。「VS Code、重くない?」と。
プラグインを入れすぎたせいか、起動に数秒かかる。入力がほんの一瞬引っかかる。
そんな「モヤッ」としたストレスを感じていた矢先、**「VSCodeの時代は終わったのか?」という衝撃的なレポートを目にしました。そこで紹介されていたのが、Rust製の次世代エディタ「Zed」**です。
今回は、このZedを実際に調査・試用してみて感じたことを、技術的な側面だけでなく、私たちエンジニアの「働き方」や「キャリア」の視点も交えてお話ししたいと思います。
1. 「速さ」は正義。子育てエンジニアに刺さった"思考の速度"
Zedの最大の特徴は、なんといっても爆速であることです。
レポートによると、VS CodeがWeb技術(Electron)で動いているのに対し、ZedはRust言語で書かれ、GPUをフル活用して描画しているそう。
実際に触ってみて驚きました。
大げさではなく、指に画面が吸い付いてくる感覚なんです。
VS Codeでの入力レイテンシ(キーを押して文字が出るまでの時間)が15〜25ms程度なのに対し、Zedは10ms以下。さらに120Hz(毎秒120フレーム)での描画を厳守しているとのこと。
「たかが数ミリ秒でしょ?」と思うかもしれません。でも、これが大きく違うんです。
私のように、子供をお風呂に入れて寝かしつけた後の「限られた1〜2時間」で個人開発をする身にとって、エディタの起動待ちや、微細な入力ラグは**「やる気の減衰」**に直結します。
開発チームの哲学にある**「思考の速度でコードを書く」**という言葉。これにはハッとさせられました。ツールが思考の邪魔をしない状態(フロー状態)を維持できることこそ、私たちプロフェッショナルが道具に求めるべき本質なのかもしれません。
2. AIが「プラグイン」ではなく「相棒」になる
もう一つ、これからのキャリアを考える上で無視できないのがAIとの付き合い方です。
VS CodeでもGitHub Copilotは使えますが、Zedはアプローチが違いました。AIが「外部ツール」ではなく、**「エディタの一部」**として組み込まれているんです。
個人的に感動した「Ollama」との連携
特に、個人的に「これはいい!」と思ったのが、ローカルLLMランナー**「Ollama」**とのネイティブ統合です。
企業案件だと、セキュリティの規定でコードをクラウド(OpenAIなど)に投げられない現場も多いですよね? 私も以前、その壁にぶつかってAIの恩恵を受けられない時期がありました。
でもZedなら、社内のGPUサーバーや自分のMac上で動くローカルモデルを、設定ファイル(settings.json)に数行書くだけで統合できます。
"language_models": {
"ollama": {
"api_url": "http://localhost:11434",
"available_models": [...]
}
}
これだけで、機密情報を守りながらAI補完が使える。
「AIを使いこなせるエンジニア」が生き残ると言われる時代、環境を選ばずにAIを味方につけられるのは大きな武器になります。
3. 正直、まだ「乗り換え」られない理由(Windowsと拡張機能)
ここまでべた褒めしましたが、じゃあ明日から仕事でZed一本にするか?と聞かれると、答えは**「まだNo」**です。
実務で使うには、いくつか超えられない壁がありました。
壁1:Windowsでの日本語入力問題
私はMacユーザーですが、現場によってはWindows機が支給されることもあります。
レポートによると、Windows版Zedは日本語入力(IME)周りにまだ課題があるようです。特にATOKやGoogle日本語入力を使っていると、変換の挙動がおかしくなるとか。
ドキュメントを書くことも多い私にとって、これは致命的です。
壁2:GitLensがない
VS Codeの神拡張機能「GitLens」。コードの各行が「誰がいつ変更したか」一瞬でわかるあれです。
ZedにもGit連携機能はありますが、GitLensほどの強力な可視化ツールはまだありません。チーム開発で「ここ書いたの誰だっけ?(意図を聞きたい)」となった時、VS Codeの手軽さが恋しくなります。
壁3:言語による格差
RustやGo、TypeScript(Reactなど)を書く分には最高です。
でも、JavaやC#などはまだ設定が複雑だったり、機能が限定的だったりします。もし今、私がJavaの現場にいたら、迷わずIntelliJやVS Codeに留まるでしょう。
4. 元トレーナーとして感じた「コラボレーション」の可能性
最後に、私が一番ワクワクした機能を紹介させてください。**「Channels」**というコラボレーション機能です。
これは「Slackのチャンネル」と「Googleドキュメント」と「Zoomの画面共有」が合体したようなものです。
リンクを発行しなくても、チャンネルにいるメンバーのアイコンをクリックするだけで、その人が編集しているファイルに飛び、カーソルの動きをリアルタイムで見ることができます。
昔、後輩にコードレビューやペアプロをしていた時、Zoomを繋いで、画面共有をして、「あ、その3行目を…いや、もうちょっと下」なんてやるのが本当にもどかしかった。
Zedなら、まるで隣の席に座って指差しながら教えているような感覚でリモートワークができます。
これ、チームの技術力向上や新人のオンボーディングに劇的な効果があると思います。
結論:VS Codeは捨てない。でも、Zedは触っておくべき
今の私の結論はこうです。
「仕事はVS Code、個人開発はZed」
VS Codeの圧倒的なエコシステム(拡張機能の豊富さ)は、やはり偉大です。仕事の効率を落としてまで無理に移行する必要はありません。
ですが、Zedが提示している**「軽さは正義」「AIネイティブ」「コラボレーション」**という方向性は、間違いなくこれからのスタンダードになります。
Rustという言語のパワーや、GPUレンダリングの快適さを肌で感じておくことは、エンジニアとしての感性を磨く上で非常に有意義だと感じました。
もし、あなたが「最近エディタが重いな」と感じていたり、「新しい技術に触れて刺激を受けたい」と思っているなら、今週末にでもZedをインストールしてみてください。
きっと、初めてVS Codeを触った時のようなワクワク感を思い出せるはずです。
私も、個人開発のアプリはZedで書き進めてみようと思います。(設定ファイルのJSONを手書きするのは、ちょっと骨が折れますけどね!笑)
それでは、また。
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