AWS認定全冠したので各試験で学べたことを時系列でまとめる
こんにちは。たんです。
ついに AWS 全冠できたので何か記事に残しておきたいと思い筆を取りました。
再認定されているものもありますが、2027 年までは有効
各試験の対策については、他の優秀な方が細部まで書き残してくださっているので、私からは詳しく言及しないことにします。あえて言うならば、某資格対策サイトに大変お世話になりました、、
一方資格対策するとあるあるなのですが、「エンジニアは資格を取る必要があるか?」の議論が X でも常々話題になり、たまに考えることがあります。
私の見解としては 「その人自身の嗜好や環境による」 と思っています。つまり前提条件を揃えないとその人が資格を取った方が良いかに繋がる議論ができないということです。
最初から実務上で AWS のサービスに触れる機会がありそこである程度キャッチアップできるという人は、わざわざ高い試験代を払ってまで受ける意味を感じない、と言う方もいるでしょう。
一方で私は日々設計、開発業務を 3年ほど行っていますが、AWS 等の大規模システムを構築、運用した経験は少ないと思っており、そのギャップを埋めたくて認定資格を取っていたと言う背景もあります。
そこで自分が、AWS 認定を受けてどんな変化があったかは、今後受けるか迷っている方の一助となるかと思い、記していこうと思います。
AWS Certified Cloud Practitioner (2021年8月29日取得)
前の会社で Vue.js と Laravel の簡単な修正を数ヶ月やっていたのの、ほぼ未経験の状態でエンタメ系の事業会社に 6 月に入社しました。
インフラは AWS だったのですが、ロードバランサー??? AWS ?インフラってなに?と言う状態だったので危機感を覚えて AWS の基礎から学ぶことにしました。そこで AWS 認定試験の存在を知りました。
Udemy の学習講座を買って、初めて AWS コンソールを触って EC2 に WordPress をデプロイしたりした気がします。
同時はコンピュータやネットワークの知見が全くなく、CLF でも試験対策に多少苦戦していた気がします。
一方で、AWS の主要なサービスや AWS Well-Architected の概念があること、AWS と 利用者の間で責任分割があると言うことを知ることができました。
AWS Certified Solutions Architect - Associate (2021年12月28日取得)
ハンズオンでゆるゆるやっていたこともありますが、試験対策に 4ヶ月もかかってしまいました。
この試験で ALB × EC2 の冗長構成や、RDS、Auto-Scalling の概念を学ぶことができ、大分 AWS の理解が進んできた試験になりました。
確かこの頃は一時的にサーバー負荷が増えるような機会があり、本業でもメトリクスの変動を見たり EC2 の台数を増やしたり、RDS のレプリカノードをプライマリに昇格するなどもやっており、どんなことをしようとしているのかがなんとなく理解できるようになってきたように思います。
同時はかなり難しく感じたのですが、この試験によって、大きくインフラの理解が進んだようにも思えたのでとても取ってよかった試験の一つだなと思いました。
X でも SAA の取得をお勧めしているのも納得できます。
Certified Solutions Architect - Professional (2024年1月13日取得)
前回から 2 年ほど期間が空いてしまったのですが、学習の軸を WEB 開発に移していたのが原因です。
横展開がメインで、当時開発業務がほとんどできていなかったため転職し、少数精鋭でどんどん開発を行なっていく会社に入社しました。
1年ほどフロントエンドバックエンド問わず、本業で開発業務を行い、 Typescript や Go を使って開発ができるようになってきました。
ある程度プライベートで勉強しなくてもよくなった時に、再度インフラに関心が湧いてきました。
どんな設計のベストプラクティスがあるのか、IaC を使ったスケーラブルなインフラ構築がしたいと思うようになり、そのためには再度 AWS 認定試験に向かう必要があると考えました。
当初問題を解いても、ちんぷんかんぷんなところが多く、2023年 9月~11月の間で 230門解いていても全くみになっている感じがしなかったので、その年の年末年始でじっくり対策本を読むことにしました。
それがこちらの本です。
この本をしっかり1冊読み切って再度問題を解いた時に、理解がまるで違ったのを今でも覚えています。
Lambda を起動すべきタイミングやマルチリージョン時ののフェイルオーバー、SQS を使った非同期構成などかなり多くのパターンを理解することができ、また DirectConnect や AWS config、 KMS、S3 についても理解が進んだきがしています。
多くの方がおっしゃる通り難易度は中々高いですが、それに見合うだけの知見が得られた試験だったと思います。
また、この試験を合格できたという成功体験がフックになり、全冠を本気で目指してみようと思えたように思います。
Certified Developer - Associate (2024年2月10日取得)
正直のところ、あまり覚えていないのですが、Dynamo DB や Lambda について多少詳しくなれたように思います。
この時からイベント駆動プログラミングについての理解が進んできたかも?
(思い出したら書き足します)
Certified Data Engineer - Associate (2024年4月27日取得)
確かこの前に AWS SOA を受けて落ちているのですが、再受験無料のキャンペーンがあることを知りこちらを 1週間で受けて合格しました。
短期間で合格できたので難しさはあまり感じなかった気がしますが、Kinesis Firehose の理解が曖昧でハンズオンして理解していました。
また当時 ETL の概念を全く理解していなかったので、AWS Glue のようなサービスがあり、複数のリソースからデータをいい感じのスキーマにして分析をかけるようなサービスがあることを知り勉強になったと思います。
Certified SysOps Administrator - Associate (2024年5月11日取得)
唯一落ちた試験であり、 Associate にしては出題範囲が広く結構苦労した覚えがあります。
具体的な問題内容については、あまり覚えていないのが正直なところですが、S3 のポリシー管理などは細かく聞かれたような?
ただアプリケーション運用時の具体的なノウハウが問題としてかなり出題された気がします。
Certified DevOps Engineer - Professional (2024年7月6日取得)
4月からインフラの運用や IaC、 CICD に関心が高かったこともあり、対策がとても楽しみな試験でもありました。
CloudFormation の設計や CodePipeline についての問題が多かったような気がしており、それらを運用する上でのポリシー管理や、ライフサイクル上に Lambda を埋め込むなどマネージドサービスでありながらも様々なことができるサービスなんだなと感じました。
現状 CloudFormation は Terraform 、CodePipeline は Github Actions で成り立ってしまっている状態ですが、会社の規模感やコスト、セキュリティポリシーによっては使うことも今後出てくるのかな、と思っています。
CloudFormation については AWS CDK 使う上で理解しておいた方が良いと思いますし、
AWS Certified Security - Specialty (2024年8月3日取得)
セキュリティについては、それまであまり関心が高くなかったのですが、この試験を通じてリテラシーを上げることができたのかなと思っています。
例えば KMS を使ったポリシー管理、Secret Manager を用いたセキュアなパラメータの管理、S3 のポリシー管理などですね。
あとは、ALB や CloudFront の前段に WAF をおいて利用可能な IP を制限するなど。
特定のユーザーが悪意あるアクセスなどをしてきた場合には、すぐに対応ができそうですね。
AWS Certified Machine Learning - Specialty (2024年9月14日取得)
機械学習について知見が全くなかったので、結構苦労しました。
問題を解いてもあまり理解ができず、入門者向けの機械学習の YouTube チャンネルを片っ端から見ることで概念の理解を図りました。
全く未分野のもので抵抗感も大きかったのですが、近年分析や AI のビジネスへの参入が大きいこともあり、理解できるようになってよかったなと思います。
特に、モデルの概念を理解できたことがかなり大きいのかもしれません。
AWS Certified Advanced Networking - Specialty (2025年2月8日取得)
副業を頑張ったり、プライベート忙しかったりして期間が空いてしまったのですが、なんとか取ることができました。
確か昨年 10~11月あたりも問題を解いていましたが、BGP?デフォルトゲートウェイ?アプライアンスってなんぞや?という状態でした。
年明けくらいに強いエンジニアの方に 「ネットワークはなぜつながるのか?」 を読んだ方が良いというお話を聞き、2週間くらいで読んだところ、ANS の問題と繋がるところが多いことに気づきました。
AWS のネットワーク系のサービスは、オンプレで実現が難しいネットワーク上の難しい課題を抽象化して、GUI でルートを設定できるようにしているに過ぎないとわかるようになってから、問題が解けるようになったと思います(AWS が実装できているのがすごいんですが...)。
今後も TGW を使う機会は少ないかもですが、ネットワーク接続上の問題に出くわした際には再度こちらで学んだことに立ち帰ろうと思っています。
AWS Certified AI Practitioner (2025年2月13日取得)
AWS MLS の対策に時間を要したこともあり、問題集を解くのみで容易に取ることができました。
ただ、最近の LLM の動向もあり、プロンプトエンジニアリングの問題が出て勉強になったと感じています。
AWS Certified Machine Learning Engineer - Associate (2025年2月21日取得)
こちらも MLS の対策でほとんど理解することができましたが、分類分析と回帰分析がごっちゃになっているところを復習できたり、モデルのトレーニングのライフサイクルやユースケースに応じたサービスの選定など、勉強になったと思います。
ただ、昨年 8月に出たばかりの試験ということもあり、簡単すぎたような...?
まとめ
全冠自体は時間がかかってしまったのですが、学べることがかなり多くやっと AWS を実務で使う上でのスタートラインに立ったような気もしています。
アプリケーション開発も続けていきたい気持ちもあるものの、この錯覚資産を生かしてインフラ領域にもチャレンジしていければいいなと思います。
また、直近はあえて Linux の内部や「データ指向アプリケーションデザイン」の読解、「コンピュータシステムの理論と実装」などあえて CS の基礎に立ち戻るような学習をしていきたいと考えています(趣味で IaC の勉強もしたい...)。
できれば自分も AWS のような素晴らしいサービスを作れるようになりたいなと思っています。
この記事を読んでいる方もシニアの方、ジュニアの方、資格取ろうと思っている方など様々かと思いますので、時系列で自分の立ち位置と照らし合わせて参考にしていただけますと幸いです。
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