英文法(95):完了形バリエーションとネイティブ感覚での現在完了の理解
完了形バリエーションとネイティブ感覚での現在完了の理解
完了形（have + 過去分詞）は、「今」に焦点を置きながら、過去から迫ってくる動きや影響をとらえる表現です。ここでは、完了形のバリエーション（過去完了など）や、ネイティブがどのように現在完了を捉えているかを紹介しながら、そのコアイメージを整理していきます。
✅ ネイティブの現在完了感覚：「今に迫ってくる」
例文：I’ve just painted the bench. So be careful.
/ aɪv dʒʌs peɪntɪd ðə bentʃ | səʊ biː ˈkeəf(ə)l /
（ベンチ塗ったばかりだよ。気をつけてね）
文法解説：これは「結果」「完了」「間近」のすべてが混ざったような使用。ネイティブは用法で分類せず、「今に迫ってくる感覚」に基づいて現在完了を自然に使っている。
過去形 vs 現在完了の違い
(1) Where did I park my car?
/wɛr dɪd aɪ pɑːk maɪ kɑː/
（どこに車停めたかな？）
→ 「あのときのことを思い出している」→ 過去形
(2) Where have I parked my car?
/wɛr həv aɪ pɑːkt maɪ kɑː/
（どこに車停めたかな？）
→ 「今どこにあるのか？」→ 現在完了：結果に意識
使い分け：tellの現在完了
❌ I told you not to play soccer here!
（サッカーやっちゃダメって言ったでしょ！）
→ 過去に焦点がある
✅ I’ve told you not to play soccer here!
/aɪv təʊld jə nɒt tə pleɪ ˈsɒkə hɪə/
（サッカーやっちゃダメって今言ったじゃん！だから今問題なんだよ）
文法解説：「今もその注意が効いてる」から現在完了。文の目的は"今の窓の割れ"に向いている。
❌ 不自然な現在完了の例
(6) Last year, I’ve been on a homestay to Australia.
→ 過去形にすべき： Last year, I was on a homestay to Australia.
(7) I’ve had a terrible nightmare last night.
→ 正しくは： I had a terrible nightmare last night.
(8) Don’t worry, she’s sent her application yesterday.
→ 正しくは： She sent her application yesterday.
解説：過去を示す"last year / last night / yesterday"と一緒に現在完了は使えない。視点が「今」ではなく「明確な過去」にあるから。
✅ 完了形バリエーション 1：過去完了形
完了形の時間軸を「過去」に移した形。
例文：The match had already started when we arrived.
/ðə mætʃ hæd ɔːlˈredi ˈstɑːtɪd wɛn wi əˈraɪvd/
（試合はすでに始まっていた、僕たちが着いたときには）
文法解説：過去のある時点までに起こったことを示す。"過去完了"は過去の出来事をさらにさかのぼる。
a. The poor man had already died when the ambulance got there.
（救急車が来たときには、その人はすでに亡くなっていた）
b. Ben was over the moon. He had just got promoted.
（ベンはものすごく喜んでいた。昇進したばかりだった）
✅ 完了形バリエーション 2：未来完了形（will have + 過去分詞）
例文：By next year, I will have graduated.
/baɪ nekst jɪə | aɪ wɪl həv ˈɡrædʃueɪtɪd/
（来年までには卒業しているよ）
文法解説：未来のある時点までに起こっているであろう出来事を予測して話す表現。
✅ 完了進行形（have/has been + ~ing）
例文：I’ve been studying all morning.
/aɪv bɪn ˈstʌdiɪŋ ɔːl ˈmɔːnɪŋ/
（午前中ずっと勉強してた）
文法解説：行動が今も継続中、または終了直後で、影響が現在に残っている。
✅ 結論：ネイティブの現在完了感覚をつかもう
現在完了形は文法ではなく「語感」で使いこなせるようになると強力な武器になります。「今」に焦点があるか、過去との距離感に注目して、「迫ってくる動き」を感じ取る練習をしましょう。
理解のキーワード：
- 結果 → 今どうなっている？
- 経験 → 今までに〜したことある？
- 継続 → 今までずっと〜している
- 完了 → 〜したところだ
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