英文法(99):仮定法ガイド:ありえない未来、妄想、そして後悔まで
仮定法ガイド:ありえない未来、妄想、そして後悔まで!
英語の時制の中で最大の山場とも言える「仮定法」。でも、実はネイティブが気軽に使っている便利な表現なんです!
今回はその「仮定法」について、文法だけでなく感覚的に理解できるように、やさしく丁寧に紹介します。
1. 仮定法ってなに?
仮定法とは、現実とは違うこと・起きていないこと・実現が難しいことなどを表す表現です。日本語で言うところの「〜だったらなぁ」「〜してたらよかったのに」に近いニュアンスです。
2. 仮定法で使う時制:過去にずらす!
英語の仮定法では「時間をわざと過去にずらす」ことが大事なルール。
なぜなら「実際と距離がある」=「過去形を使って遠ざける」という感覚があるからです。
- 現在の反事実 → 過去形を使う
- 過去の反事実 → 過去完了を使う
3. 仮定法の基本フレーズ
a. I wish I had a girlfriend.
/aɪ wɪʃ aɪ hæd ə ˈɡɜːlˌfrɛnd/
(彼女がいたらなあ)
ポイント:「今、いない」けど「いたらなあ〜」という願望。だから動詞は過去形の had を使って距離を表します。
4. If を使った仮定法
a. If you kissed me, I’d scream.
/ɪf jə kɪst mi | aɪd skriːm/
(キスしたら大声出すわよ)
ポイント:もしそうなったら…という反事実の想像。ここでも動詞は過去形。
5. I wish + 仮定法のバリエーション
a. My car is really slow. I wish I had a Nissan GTR.
/aɪ wɪʃ aɪ hæd ə ˈnɪsɑn ˌdʒiːtiːɑr/
(日産GTRをもってたらな〜)
ポイント:今の事実に対する願望。「今は持っていない」が「欲しい」
b. Can you speak a foreign language? — I wish I could.
/aɪ wɪʃ aɪ kʊd/
(できたらいいのにね〜)
ポイント:「can」の過去形「could」を使う。仮定法では助動詞も過去にします。
c. I wish I were richer.
/aɪ wɪʃ aɪ wɜːr ˈrɪtʃər/
(もっと金持ちだったらなぁ)
ポイント:「I was」じゃなくて「I were」が仮定法でよく使われるフォーマルな形。
6. なぜ「時をずらす」の?
仮定法で過去形を使う理由は、「現実と距離をとる」ため。
- 現在形 → 事実に近い
- 過去形 → 事実と距離がある(反事実)
- 過去完了 → さらに遠い過去(後悔など)
7. 過去のことを後悔する仮定法:過去完了!
a. I wish I had been more attentive.
/aɪ wɪʃ aɪ hæd bɪn mɔːr əˈtɛntɪv/
(もっと集中していればよかった)
ポイント:過去の後悔には「had + 過去分詞」の過去完了。
b. I wish I hadn’t eaten so much chocolate!
/aɪ wɪʃ aɪ ˈhædənt ˈiːtn soʊ mʌʧ ˈtʃɑklət/
(あんなにチョコ食べなければよかった!)
ポイント:ネガティブな仮定法には hadn’t + 過去分詞 で表現。
8. まとめ:仮定法は「妄想力」と「距離感」!
- 仮定法は、現実とは違う世界を描く「もしも〜だったら」の文法。
- ポイントは「時制をずらして距離を取ること」
- 現在の反事実 → 過去形
- 過去の反事実 → 過去完了
- I wish や If 文で自然に使えるようになると英語がグッとナチュラルになるよ!
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