英文法(17):英語の形容詞の位置:後ろから説明する
英語の形容詞の位置:後ろから説明するネイティブ感覚とは?
「後ろから説明する形容詞」について、ネイティブの視点でその意味と使い方を解説します!
SECTION 2: 後ろから説明
A. 説明を加える形容詞の使い方
形容詞を名詞の後ろに置いて使うと、名詞に関する情報や性質を後から詳しく補足・説明するというニュアンスが加わります。この用法は、話し手が「何について語っているのか」は一応伝えたうえで、「それがどんな性質を持っているか」を追加的に描写したい場合に多用されます。
例文:
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My girlfriend is gorgeous.
/maɪ ˈɡɜːrlˌfrɛnd ɪz ˈɡɔːrdʒəs/
(僕のカノ女はすてきだよ) -
She is beautiful and kind.
/ʃi ɪz ˈbjuːtəfəl ənd kaɪnd/
(彼女はキレイで親切です) -
My parents were strict but fair.
/maɪ ˈpɛrənts wər strɪkt bət feər/
(僕の両親は厳しいけど公平だった)
→ これらは be 動詞の後に形容詞が来ることで、主語の性質を説明しています。日本語では主語の直後に補足が続く構文になることが多く、英語と感覚的に一致します。
B. 説明を加えるその他の例
be動詞以外の文でも、名詞の後ろに形容詞や形容詞句が来て説明を補うパターンがよくあります。
例文:
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I'm looking for somebody better.
/aɪm ˈlʊkɪŋ fɔr ˈsʌmbədi ˈbɛtər/
(もっとよい人を探してるの) -
I've tried everything possible.
/aɪv traɪd ˈɛvrɪθɪŋ ˈpɑːsəbl/
(できることは全部やったよ) -
This is the worst scenario imaginable.
/ðɪs ɪz ðə wɜːrst səˈnɛərioʊ ɪˈmædʒɪnəbl/
(これは考えうる最悪のシナリオだ) -
I was given a bag full of cookies!
/aɪ wəz ˈɡɪvən ə bæɡ fʊl əv ˈkʊkiz/
(クッキーでいっぱいの袋をもらった!)
→ これらの例では、「誰か(somebody)」や「すべてのもの(everything)」といった名詞に対して、後から「どんな人・どんなものなのか」を形容詞で説明しています。
C. 数量表現の後に形容詞を置く
数字や数量表現の後ろに形容詞を置いて、どんな性質の数値なのかを明確に伝える例もあります。
例文:
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That building is 150 meters high and 35 meters wide.
/ðæt ˈbɪldɪŋ ɪz wʌn ˈfɪfti ˈmiːtərz haɪ ənd θɜːrti ˈfaɪv ˈmiːtərz waɪd/
(あのビルは高さ150m、幅は35mです) -
The Great Seto Bridge is 13.1 kms long.
/ðə ɡreɪt ˈsɛtoʊ brɪdʒ ɪz ˈθɜrtiːn pɔɪnt wʌn ˈkɪləˌmiːtərz lɔːŋ/
(瀬戸大橋は13.1kmです)
→ これらは数値だけでは「何が?」「どうなのか?」が伝わらないため、「high(高さ)」や「long(長さ)」などを明示する必要があります。
D. 前から専門・後ろから専門
形容詞の中には、意味的に「前にしか置けないもの」や「後ろにしか置けないもの」があります。
【前から専門】
- only, main, former, chief など
- This is my only son. ✗ My son is only.
- This is the main road. ✗ This road is main.
→ これらは名詞を限定する意味が強いため、常に前から修飾します。
【後ろから専門】
- asleep, afraid, alive, awake, alone など
- He is still asleep. ✗ the asleep guy
- I'm afraid of spiders. ✗ the afraid girl
→ 状態や感情を示す単語は、通常後ろから置かれます。
E. 位置によって意味が変わる形容詞
certain, present, late, old などの形容詞は、名詞の前後で意味が異なります。
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I'm certain I locked the door.(確信している)
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a certain guy(ある特定の男)
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the present situation(現在の状況)
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I wasn't present at that meeting.(その会議に出席していなかった)
→ 前に置けば限定、後ろに置けば状態・事実の説明になるケースです。文脈判断が必要ですが、頻出表現なので使い慣れておくと便利です。
まとめ
形容詞を後ろに置く表現は、追加の情報を自然に補うための便利なツールです。be 動詞の説明、数量や名詞の補足、位置による意味の違いなど、さまざまなパターンを理解して使いこなしましょう。ネイティブの語感を意識すれば、英語表現はもっと自由になります!
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