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【iOS】VoiceOverの動作確認方法 - シミュレータですぐ試せる

に公開

VoiceOver を実装したあと、どうやって動作確認すればいいのか分からない
そんなときに「最短で確認できること」だけに絞った入門記事です。

実装編はこちら → 【iOS】VoiceOver対応の実装方法 - 基本的な使い方

🎯 まずは試してみる:3ステップ

1. VoiceOver をオンにする(シミュレータ)

⌘ + F5

これだけでオン/オフできます。

Simulator with VoiceOver highlight

2. VoiceOver で画面を動かす

  • 次へ移動:Control + Option + →
  • 前へ移動:Control + Option + ←
  • タップ:Control + Option + Space

まずはフォーカスを動かし、どんな順に読み上げられるか を聞いてみます。

3. 読み上げが自然か確認する

  • ボタンや画像が正しく読み上げられる
  • 装飾画像は読まれない
  • おおむね上→下、左→右で読まれる

これだけ分かれば第一段階はクリアです。

🖥 Xcode プレビューでも確認できる

プレビュー画面をアクティブにして ⌘ + F5 を押すだけ。

Xcode Preview with VoiceOver

シミュレータを起動しなくても、ラベルの確認程度なら十分です。

🔧 よくある問題と対処

1. 要素が読み上げられない

// 装飾だけの画像
.accessibilityHidden(true)

// 意味のある画像
.accessibilityLabel("編み物のイラスト")

2. 読み上げ順がおかしい

SwiftUI は View を書いた順 が基本の読み上げ順です。

.accessibilitySortPriority(1)

3. SF Symbols の内部名が読まれる

Image(systemName: "heart")
    .accessibilityLabel("お気に入り")

4. ボタンとして認識されない

// ❌ これだけだとボタンにならない
Text("タップ")
    .onTapGesture { }

// ✅ traits を足す
.accessibilityAddTraits(.isButton)

🕵️ Accessibility Inspector で答え合わせ

実際に VoiceOver がどう認識しているかを確認できます。

Xcode → Open Developer Tool → Accessibility Inspector

最低限の使い方

  1. 上部の Target をシミュレータに合わせる
  2. 左上の 照準アイコン(Point to Inspect) をオン
  3. シミュレータの要素にマウスをホバー

Accessibility Inspector with target element

以下が表示されます:

  • Label(読み上げテキスト)
  • Traits(Button / Image など)
  • Identifier

📱 実機でも1回は確認しよう

実機では以下の差が見えやすいです。

  • スワイプ操作の感覚
  • 読み上げのテンポや間
  • アニメーションとの噛み合い

アプリの仕上げ前に一度だけでも触っておくと安心です。

まとめ

  • ⌘ + F5 で即 VoiceOver をオン
  • まずは「何がどう読まれるか」を耳で確認
  • 気になるところは Accessibility Inspector で答え合わせ
  • 最後に実機で最終チェック

VoiceOver 対応は最初こそ難しく見えますが、
確認のプロセスを知っておくだけで一気に楽になります。

関連記事・参考資料

基本的な実装方法はこちら

https://zenn.dev/yumemi_inc/articles/06563eae91dbe3

Apple公式ドキュメント

ゆめみ

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