【学習メモ】エンジニアのための言語化能力〜#3-1論理的な話し方〜
概要
今回は、ビジネススキルとしてエンジニアとしても必要とされるロジカルな話し方についてまとめていこうと思います。
参考
【社会人 3 年目まで対象】デキるビジネスマンの論理的な話し方・伝え方
ロジカルな話し方
論理の三角形
論理の三角形とは、伝えたいメッセージに対してその根拠と具体例を用いて支えることで自然と論理的な話し方ができるというもの。
例:
思考を整理するときはパソコンのメモではなく、紙に書き出すべきだと思う。
なぜならその方が記憶に定着しやすく、手書きの方が自由度が高いため、矢印や図形を用いて整理しやすいからだ。
例えば、パソコンのメモ帳で学習した生徒と、ノートに手書きで学習した生徒では、手書きの生徒の方がテストの点数が高かったと言う実験もあるらしい。(適当です。)
このように話を進めるとかなりロジカルに説明できるのではないでしょうか。
ここでポイントなのは具体例だけは準備しておかないといけないということです。
型:
私は〇〇と思います。なぜなら〇〇だからです。例えば〇〇といったこともあります。
この型通りに話すことで自然と結論ファーストになり、かつ圧倒的に説得力が出ます。
シンプルかつ使いやすいので、
- メッセージ
- なぜなら(なぜかと言うと)
- 例えば(具体的には)
この話の構成を癖づけると良さそうです。
相手に行動をしてもらうためのテンプレート
人が行動をためらう要因は主に 4 つのタイプに分かれる。
- なぜ:理屈やメリットが気になる
- なに:内容が気になる。
- どうやって:具体的にはどう進めるか。AtoZ で知りたい。
- 今すぐ:即やりたいから何をやったらいいのか知りたい。
この 4 タイプに刺さるように話を持っていくことで他人に行動してもらいやすくなる。
例
株式投資やった方がいいですよ
株式投資をやることで資産運用にもなるし、何よりビジネスの知識もつきますよ。(なぜ)
株式投資なんてシンプルで株価が下がった時に買って、上がった時に売ることで差額分の利益が得られるんですよ。(なに)
具体的にはまず投資用の口座を開いて、自分の詳しい業界の企業をピックアップして分散的に株を購入していきましょう。(どうやって)
まずは投資用の口座を開くところから始めてみましょう(今すぐ)
会話にさりげなく数字を入れて説得力を出す
会話に数字を入れることで相手がイメージしやすくなるかつ、説得力も上がる。
また、いやらしい話ではあるが、物事を数値化して話せる人は評価されやすく、仕事できそうだなといった印象を与えられる。
例:
このタスクについては、10段階のうち、5段階目のフェーズに入っております。
このフェーズについても約70%完了しており、3時間程度の作業時間で次のフェーズに移行できそうです。
あと7営業日で全て完了する見込みです。
相手の言いたいことを適宜まとめる
よく言われる傾聴のコツとして「相手の言ったことを繰り返す」というのはよく聞くが、ただのおうむ返しではなく、「要するに」を付け加える。
例:
今おっしゃられたことは要するに〇〇が問題ということでよかったでしょうか?
(相手の言ったことを繰り返す)
この理解であってますか?
注意点として、人によっては「つまり〜ですよね?」「要するに〜ってことですか?」というと反感を買うことがある。
よって、最後に「この理解であってますか?」と付け加えることで相手を立てつつ、会話の主導権を握れる。
So What?で言葉の定義を疑う
世の中で一般的に使われている言葉を使うほど、それぞれの頭の中にある言葉の定義が異なってくる。
例えば「売上の見込みあります」と報告した場合、
- 伝えた側の部下
- サンプルを取り寄せてもらった顧客がいるという意味で「見込みあり」とした
- 伝えられた上司
- クロージング直近の顧客がいると意味で「見込みあり」を解釈した
このような認識の齟齬が起きてしまい、結果的に「見込みありって言ってたのになんで 0 件なの?」と詰められてしまいかねない。
そのため、曖昧な言葉ほど、どういう意味で使っているかという「So What?」を確認する意識を持つと良い。
ロジカルな考え方
弁証法
- テーゼ
- とある話題の肯定的意見
- アンチテーゼ
- とある話題の否定的意見
- ジンテーゼ
- テーゼとアンチテーゼの両者のメリットを統合した意見
上記のテーゼとアンチテーゼを戦わせてその両者のメリットを統合するようなジンテーゼを見つけ出す考え方。
決まりきったやり方などに対して、あえてアンチテーゼをぶつけてみると新たな発見が生まれる可能性がある。
演繹法
根拠 1(前提 1)→ 根拠 2(前提 2)→ 結論 と根拠 1 と根拠 2 を組み合わせて結論を導き出すもの
-
例:
- 根拠 1:A = B
- 根拠 2:B = C
- 結論:A = C
-
具体例
- 根拠 1:コロナウイルスの影響で仕事が減った(コロナウイルス = 仕事減)
- 根拠 2:仕事が減ると収入が減る(仕事減 = 収入減)
- 結論:コロナウイルスの影響で収入が減る(コロナウイルス = 収入減)
これらの根拠(前提)を疑うことで新たな知見を発見できることもある。
帰納法
結論(仮説)に対して、さまざまな事実(例)を挙げることで結論の信ぴょう性を上げる考え方。
-
例:
- 事実:A という事例もある。B という事例もある。C という事例もある。
- 結論:よって、D という結論に至る。
-
具体例
- 結論(仮説):コロナウイルスの影響で収入が減るだろう。
- 事実 1:同じ業界で働く A さんの収入も減ったらしい。
- 事実 2:自分の上司である B さんの収入も減ったらしい。
- 事実 3:我が社の新入社員の初任給も下がっているらしい。
- 結論:よって、自分もコロナウイルスの影響で収入が減るだろう。
演繹法と帰納法に対するロジカルな向き合い方
これら二つの思考法は対になるものである。
さまざまなサンプルが集まり帰納法における仮説がやがて、演繹法の前提となる。
例えば一つの前提がそこにあったとして、それは帰納法における仮説なのか、演繹法における前提なのかをまず考える。
- 帰納法の仮説の場合
- サンプル数は本当に十分足りているか?
- 演繹法の前提の場合
- それは本当に正しいのか?
これらを意識することでロジカルな話題を上げることができるようになる。
まとめ
上記で見てきたことは社会人としての基本的なスキルかもしれませんが、社会人歴=エンジニア歴やそれに近い経歴だと意識することはなかったかもしれません。(自分はなかったです...)
今ではエンジニアでもしっかりとしたコミュニケーション能力が求められ、評価されるようになってきていると思います。
普段の業務や、転職時の面接などで上記のことを意識すると話し方や伝わり方がだいぶ改善されるのではないでしょうか。
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