EO半導体量子コンピュータと誤り訂正
今回はExchange Onlyという量子ビットの方式についての誤り訂正を確認します。
Exchange Only
交換相互作用で、量子ビットの隣接同士の相互作用で計算をします。利用できるゲートはswapゲートの時間発展となっていて、これを3量子ドット・2相互作用を使うと1論理量子ビットを符号化できます。ただ、誤り訂正のための論理量子ビットではなくて、普通に量子ビットとして動かすための制御側の都合です。
この辺りからですが、S-T量子ビットから学ぶとわかりやすいです。
半導体量子EOも誤り訂正
今時どのハードウェアもそうですが、誤り訂正が将来的に求められます。スピン量子ビットはまだまだ物理量子ビットが伸びるので、論理まで考えなくてもいい気もしますが、予備的に学んでおいて損はないかということです。
現在リリースされているのが12量子ドット・4量子ビットマシンなので、それをベースとした研究が進んでいて、残念ながら日本ではまだ手に入りません。
1次元のチェーン上に12量子ドットが並び、3量子ドットで1論理量子ビットなので、4量子ビットあります。さらにこれを誤り訂正する感じ。
4量子ビットなので、符号距離d=2までしかできないそうですが、現在729量子ドット、243量子ビットマシンのd=11の誤り訂正に向けて準備が行われています。
そもそも表面符号
量子コンピュータでは量子状態のコピーができないので、あらかじめ複数の量子ビットを準備して論理量子ビットを作る必要があります。半導体量子のEOでは2D配列が想定されているので、初期は表面符号という誤り訂正符号が利用される予定です。
1D反復符号
初期の半導体量子ビットは1Dなので、いきなり2D表面符号が実装できないので予備実験としては1D反復符号が。量子ビットの場合にはビット反転と位相反転があるので、どちらかを1D反復符号で確認できる。
なので予備実験としてはビット反転と位相反転を別々に実行して確認。その後表面符号へ繋げる予備的な動作。
1Dで3量子ビットを使う場合、d=2の反復符号では、2つデータビットと1つのアンシラビット。アンシラでシンドローム測定をします。
|00>から|11>へ反転させるには2回操作が必要なので、d=2。
半導体量子ではこれまで1Dの系が多かったのですが、誤り訂正を考えるとやはり2Dの構造があるのが望ましそうです。
2D表面符号
最近では半導体量子で2D構造が実現されていますので、いよいよ表面符号の実装ができます。2DでもEOなので、729量子ドットのマシンでは、243量子ビットとなります。また、並びは格子ですので理想的な誤り訂正が実行できます。
表面符号はよく説明のある有名な誤り訂正手法で、二次元に格子を組んでXとZシンドローム測定を行い、誤りを検出します。
符号距離が大きいほど多くの誤りがあっても訂正できます。
d=11の符号距離の実装が想定されているみたいですが、量子ビットの配置のトポロジーが決まっているので、今後どういう形で実装がされるのかを考察してみたいと思っています。
まとめ
かなり簡単にまとめてしまいましたが、現在1D実装から2D実装に移行しており、誤り訂正の手法も急激に発展しています。EOという仕組み上レイアウトや仕組みを理解してより効率的な誤り訂正手法がバンバン出ると思います。
おまけの知識:動的デカップリング
誤り訂正の際にアンシラ量子ビットから情報を読み出す際に時間がかかる(多分スピン量子ビットだと結構)なので、その間に量子情報を保持するために、Dynamical Decouplingでスピンの位相を維持するということをするみたいです。高速回転することで位相のずれがキャンセルされるとのこと。
参考文献
表面符号のエンコード
続く
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