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現在形はなぜ現在を表さないのか

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はじめに

英語に関する説明をする記事ではありません。専門用語における一般的な性質の話をします。

現在形は現在を表さない

例えば、
"I live in Tokyo."
という文は「現在だけ東京に住んでいる」ではなく「(昨日も今日もおそらく明日も)東京に住んでいる」という意味になります。

"現在形"という用語なのに単なる現在のことを表さないのは何故でしょうか?
また、何故この活用を"現在形"と呼ぶのでしょうか?

現在形という用語が指す概念の複雑さ

習慣、恒常的な状態、条件・時を表す未来に関する副詞節、スケジュールされた未来の記述など様々な異なるシチュエーションで現在形は使われます。
これら全ての側面を網羅した端的な命名は難しそうに見えます。

この例から抽象化して専門用語を作るときの気持ちを考えてみましょう。

専門用語はなぜ適切でないように見える命名がされるのか

そもそも専門用語を作りたい時はどのような時かを考えると、既存の単語ではそれを的確に指し示す語が無い時といえるでしょう。そもそも指し示したい概念が既存の単語で表せる程度を超過して複雑だということです。

その概念には多くの具体的な側面があるでしょう。この具体的な側面を全て丁寧に拾って説明的な命名を試みると、その用語は長い文字列になります。しかしそれでは用語を作った恩恵が少ないですから短く命名したいわけです。そうすると今度は短い文字列になるものの、全ての側面を網羅は出来ていない命名になります。

用語を読んでそのまま意味がわかることと、端的であることは相反します。実際の用語は短い文字列になることを優先するでしょう。いつも使う単語が長いと不便だからです。

結論

  • 専門用語が指す概念は既存の単語で表現しきれない程度に複雑である
  • 専門用語は普段の使いやすさのために短い命名が優先される
  • 複雑な物に短い命名をするといずれかの側面は必ず抜け落ちる
    • よって、名前が概念全体を表現しているとはいえなくなる

おわりに

これらは当然といえば当然のことですが、不条理に感じる命名と出会った時のためのお守りとして有用なのではないでしょうか。
誤字・脱字や間違いがあればコメントで教えて下さい。

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