vimハラに負けないための心得 〜エディタ選択の自由を守る〜
はじめに
「え、まだVSCode使ってるの?」
「Vimできないとか、エンジニアとして大丈夫?」
「hjklで移動できないの?効率悪くない?」
こんな言葉を職場やコミュニティで投げかけられたことはありませんか?
これが vimハラ(Vimハラスメント)です。
本記事では、vimハラに遭遇しても心が折れないための心得をお伝えします。
vimハラとは何か
vimハラとは、Vimユーザーが(多くの場合は無意識に)他のエディタユーザーに対して行う、エディタ選択に関するプレッシャーや揶揄のことです。
よくあるvimハラの例
- 「Vim使えないとサーバー作業できなくない?」
- 「マウスに手を伸ばす時間がもったいないよね」
- 「俺はVimで全部やってるけど(チラッ)」
- 「Escキーの位置変えてる?え、変えてないの?」
- 「.vimrcが1000行超えてからが本番だよ」
心得その一:エディタは道具であり、人格ではない
最も重要な心得です。
エディタの選択は、あなたの技術力や人間性とは無関係です。
優れたエンジニアかどうかは、どんなエディタを使っているかではなく、どんな価値を生み出しているかで決まります。
良いコード ≠ Vimで書いたコード
良いエンジニア ≠ Vimが使えるエンジニア
NASAのエンジニアも、GAFAのエンジニアも、様々なエディタを使っています。
心得その二:歴史を知り、相対化する
Vimの歴史は確かに長く、1991年にリリースされました。しかし、それはVimが「正解」であることを意味しません。
歴史的に見れば:
- ed(1969年)から見ればVimも「新参者」
- Emacs(1976年)ユーザーからすれば「まだVim使ってるの?」
- 蝶を使うユーザーからすれば「エディタ?」
つまり、どんなツールも相対的なものです。「伝統がある = 正しい」ではありません。
心得その三:生産性の定義は人それぞれ
Vimハラスメントの多くは「効率」や「生産性」を根拠にしています。
しかし、考えてみてください:
- 学習コストも生産性に含まれます
- チーム全体の効率も考慮すべきです
- 精神的な快適さも生産性に影響します
VSCodeの補完機能で救われる時間、IDEのデバッガで節約できる時間、GUIで直感的に操作できる安心感。これらも立派な「効率」です。
真の効率 = (作業速度) × (学習コスト) × (精神的快適さ) × (チーム協調性)
心得その四:「できない」ではなく「選んでいない」
vimハラへの最強の返答:
「Vimが使えないんじゃなくて、使わないことを選んでいるんです」
これは言い訳ではありません。プロフェッショナルとしての選択です。
サーバーでの緊急作業? → nanoでも十分対応可能
リモート環境? → VSCode Remote SSHという選択肢
ペアプログラミング? → 相手が使いやすいエディタを選ぶのもプロ
心得その五:笑顔でスルーするスキル
最終的には、これが最も実用的なスキルかもしれません。
const handleVimHarassment = (comment) => {
if (comment.includes('Vim')) {
return smile() && nod() && changeSubject();
}
};
反論しても、議論は平行線をたどることが多いです。エディタ論争に勝者はいません。
相手も悪気があるわけではなく(多くの場合)、純粋にVimが好きすぎるだけなのです。その情熱は認めつつ、自分の選択は自分で守りましょう。
心得その六:多様性を受け入れるチームを作る
もしあなたがチームリーダーや先輩の立場なら:
- エディタ選択の自由を明文化する
- 設定ファイルはエディタ非依存で管理(.editorconfig等)
- コードレビューでエディタの話をしない
- ペアプロ時は相手のエディタを尊重する
これにより、次世代のエンジニアがvimハラに苦しむことを防げます。
まとめ:あなたのエディタは、あなたが決める
エディタは道具です。そして、道具を選ぶ権利はあなたにあります。
- Vim、素晴らしい
- Emacs、素晴らしい
- VSCode、素晴らしい
- nano、素晴らしい
- メモ帳、それもまた一つの道
大切なのは、自分が心地よく、生産的に働けること。
他人のエディタ選択を否定するのではなく、自分のエディタ愛を語る。それが成熟したエンジニアコミュニティの姿ではないでしょうか。
最後に
もしあなたがVimユーザーで、この記事を読んで「俺、vimハラしてたかも...」と思ったなら。
大丈夫です。気づいた時が変わる時です。
次からは「Vim便利だよ」ではなく「俺はVimが好きなんだ」と言い換えるだけで、相手の受け取り方は大きく変わります。
すべてのエディタに、愛を。
すべてのエンジニアに、自由を。
Discussion
よくあるvimハラの例をみる限りハラスメントには思えない…。使っているツールの便利さを語ってるだけに感じる。これがハラスメントになるのか。勉強になるな
Vimは兎も角edやviくらいは使えるようなっとくとイザというとき困らない。