M4G開発レポート 2025年9月期(9/1~9/30)- 堅実な運用と分析基盤の強化
M4G開発レポート 2025年9月期
概要
M4G (Mini 4WD Gallery) は、ミニ四駆モデルを展示・共有するコミュニティ駆動のギャラリープラットフォームです。Rails 8を採用し、MongoDB(レガシー)からPostgreSQL(モダン)への段階的な移行を進めています。
レポート期間: 2025年9月1日〜9月30日(30日間)
アナリティクス サマリー
GA4パフォーマンス指標
| 指標 | 合計値 | 1日平均 | 前月比較 |
|---|---|---|---|
| セッション数 | 2,921 | 97.4 | -9.2% ↓ |
| ユーザー数 | 2,703 | 90.1 | -6.0% ↓ |
| ページビュー | 5,547 | 184.9 | -9.3% ↓ |
| 平均直帰率 | 55.9% | - | +2.5pt ↑ |
| 平均セッション継続時間 | 83秒 | - | - |
トラフィック流入元分析
- オーガニック検索: 1,492セッション (51.1%)
- オーガニックソーシャル: 912セッション (31.2%)
- ダイレクト: 472セッション (16.2%)
- リファラル: 31セッション (1.1%)
- その他: 8セッション (0.3%)
前月比分析
8月の大幅な成長から一転、9月は約9%の減少を記録しました。これは以下の要因が考えられます。
減少の要因:
- 夏休みシーズン終了による自然なトラフィック減少
- 9月30日が部分データのため、実質29日間での計測
- コミュニティイベントの端境期
ポジティブな要素:
- オーガニック検索の比率が維持されている(51.1%)
- ダイレクトアクセスの比率が上昇(12.7% → 16.2%)
- セッション継続時間は83秒を維持
直帰率の上昇は気になる点ですが、これはページ読み込み速度の改善により、ユーザーが必要な情報を素早く得られるようになった可能性も考えられます。
人気コンテンツ TOP10
| ページ | ページビュー数 | 説明 |
|---|---|---|
| / | 545 | ホームページ |
| /tags | 99 | タグ一覧 |
| /users/sign_in | 62 | ログインページ |
| /NAO_teamRAIKIRI | 33 | ユーザープロフィール |
| /tags/フルカウルミニ四駆 | 29 | タグページ |
上位5つの商品詳細ページでは、それぞれ32〜36のページビューを獲得しており、コンテンツへの関心が分散している健全な状態を示しています。
主要開発成果
🔍 分析・トラッキング基盤の強化
実装期間: 9/1-9/20
9月の最重要テーマとして、ユーザー行動の可視化とデータドリブンな意思決定基盤の構築に注力しました。
実装内容:
- ユーザー登録イベントの追跡実装
- ログインイベントのトラッキング追加
- セッションベースのイベント管理へのリファクタリング
- OAuth認証フローの改善とテスト追加
# イベントトラッキングの実装例
class RegistrationsController < Devise::RegistrationsController
def create
super do |resource|
if resource.persisted?
track_event('sign_up', {
user_id: resource.id,
authentication_method: 'email'
})
end
end
end
end
これにより、GA4でユーザーの行動フローを詳細に分析できるようになりました。
🗄️ PostgreSQL移行の推進
実装期間: 9/15-9/26
データベースマイグレーション管理ツールとしてRidgepoleを導入し、スキーマ管理の効率化を実現しました。
主な成果:
- Ridgepoleによるスキーマ管理への移行
- PostgreSQL接続設定の最適化
- CI/CD環境でのPostgreSQL認証設定
- Render.comへのデプロイフローの改善
# Schemafile example
create_table "users", force: :cascade do |t|
t.string "email", default: "", null: false
t.string "encrypted_password", default: "", null: false
t.datetime "created_at", null: false
t.datetime "updated_at", null: false
t.index ["email"], name: "index_users_on_email", unique: true
end
従来のRailsマイグレーションファイルから、宣言的なスキーマ定義に移行することで、データベース構造の把握が容易になりました。
🎨 機能追加とUX改善
実装期間: 9/20-9/26
コメント機能の追加:
- wwwサブドメイン向けのコメント一覧・詳細ページ追加
- ユーザー間のコミュニケーション促進
SEO最適化:
- 全ページにSEO最適化されたページタイトルを追加
- 検索エンジンでの視認性向上
🚀 インフラ・運用改善
実装期間: 9/10-9/25
Solid Queue導入:
- Deviseのメール配信をバックグラウンドジョブ化
- パフォーマンスとユーザー体験の向上
Render.com最適化:
- サービスプランをStarterからStandardへアップグレード
- デプロイ前コマンドの最適化
技術スタック
バックエンド
- Rails 8.0.1 - 最新機能活用継続
- PostgreSQL 16 - 新機能開発の主軸
- MongoDB (Mongoid) - レガシーデータ(移行中)
- Ridgepole - スキーマ管理ツール
- Solid Queue - ジョブ管理
フロントエンド
- Tailwind CSS 3.4 - デザインシステム
- Stimulus 3.2 - インタラクティブ機能
- Turbo - SPA風ナビゲーション
インフラ & DevOps
- Render.com - メインホスティング
- GitHub Actions - CI/CDパイプライン
開発統計
コミット活動
期間: 2025/09/01 - 2025/09/30
- 総コミット数: 37コミット
- 平均: 1.2コミット/日
内訳
- 機能追加: 2件
- 分析・トラッキング: 5件
- インフラ・DB: 11件
- SEO対策: 1件
- メンテナンス・修正: 18件
9月は「基盤整備」をテーマに、データベース移行とトラッキング基盤の構築に注力しました。地道な改善が多く、派手な機能追加は少なかったものの、今後の成長に向けた重要な土台作りを行いました。
9月期の振り返り
成果
- 分析基盤の確立: ユーザー行動の可視化が可能に
- DB移行の推進: Ridgepole導入でスキーマ管理が効率化
- インフラの安定化: Solid Queue導入とRender.com最適化
課題
- トラフィックの減少傾向への対策が必要
- 直帰率の上昇要因の詳細分析
- 新規機能開発のペースアップ
学び
- 地道な基盤整備の重要性を再認識
- データドリブンな意思決定のための準備が整った
- スキーマ管理ツールの導入は早めが吉
今後の展望
10月の重点目標
1. トラフィック回復施策
- コンテンツマーケティングの強化
- SNS連携の改善
- ユーザー投稿促進キャンペーン
2. MongoDB完全移行
- 全テーブルのPostgreSQL移行完了
- レガシーコードの削除
- パフォーマンスチューニング
3. 機能拡充
- コメント機能の強化(通知機能追加)
- お気に入り機能の改善
- ユーザープロフィールの充実
4. 分析の活用
- GA4データを活用したユーザー行動分析
- A/Bテストの実施
- コンバージョン率の改善
まとめ
9月期は8月の成長から一転、トラフィックが減少しましたが、これは季節要因が大きいと考えられます。一方で、分析基盤の整備とデータベース移行の推進により、今後のスケーラブルな成長に向けた基盤を固めることができました。
10月は、整備した分析基盤を活用し、データドリブンな施策でトラフィックの回復と更なる成長を目指します。
サイト: mini4wg.com
この記事は、GA4データとGitHub活動ログから生成・分析されたレポートです。
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