人はTODOでは動けないので、AIに生活状態を管理させる
はじめに
この記事は、
「AIでTODO管理を効率化する話」ではありません。
むしろ逆で、
TODO管理では人は動けない
という話です。
最近は、
AIに生活状態を見せるための
「Life Base」という仕組みを作っています。
最初は単なるTODO管理改善のつもりでした。
でも実際に作っていくと、
必要だったのはTODO管理ではなく、
人間の状態変化を前提にした設計
でした。
TODO管理がうまくいかなかった
Todoist、Notion、Google Tasks、カレンダー管理。
いろいろ試しました。
タスクを細かく分解したり、
期限を設定したり、
優先度を付けたり、
毎日レビューしたり。
「ちゃんと管理できれば、動けるようになるはず」
そう思っていました。
でも実際は違いました。
TODO一覧を綺麗に整理した日ほど、
なにもできない日があった。
やるべきことは見えている。
優先順位も分かっている。
期限も分かっている。
それでも動けない。
最初は、
「管理方法が悪いんだ」
と思って、
別のアプリを試しました。
でも問題はそこじゃなかった。
原因はもっと単純でした。
人は、
「やるべきこと」が見えたから動けるわけではない。
疲れている日もある。
集中できない日もある。
認知負荷が高すぎる日もある。
気力がほとんど残っていない日もある。
つまり、
人が動けるかどうかは、
TODOではなく「状態」
によって決まっていた。
必要だったのは「タスク管理」ではなく「生活状態管理」
ここで考え方を変えました。
必要だったのは、
- タスクをどう整理するか
- どう通知するか
- どう忘れないようにするか
ではなく、
今、この人は何ができる状態なのか
を理解することでした。
たとえば同じ「プログラム」でも、
- 集中力が必要
- 認知負荷が高い
- 判断回数が多い
- 長時間作業になりやすい
みたいな特徴があります。
逆に、
- メール整理
- 軽い確認
- 動画を見る
- 数ページだけ本を読む
みたいなものは、
比較的低負荷で進めやすい。
つまりタスクには、
内容だけではなく、
「必要な状態」
がある。
でも従来のTODO管理では、
そこがほとんど扱われていませんでした。
AIに“生活状態”を見せる
最近は、
長期記憶を持つAIや、
エージェント型AIが注目されています。
でも実際に必要だったのは、
「昔どうだったか」より、
「今どういう状態か」
を理解することでした。
そこで、
AIが現在状態を参照できるように、
Airtableを中心に
「生活状態DB」を作り始めました。
最初は単純なTODO管理でした。
でも実際に運用していくと、
「Tasksだけでは足りない」
ことに気づきました。
Tasksだけでは足りなかった
最初は、
普通のTODO管理のように、
全部をTasksで管理しようとしていました。
でもすぐに違和感が出ました。
たとえば、
- 本を読む
- アニメを見る
- ゲームをする
みたいなもの。
最初はこれらもTaskとして管理していました。
でも途中で気づきました。
管理したかったのは、
「読む行動」
ではなかった。
本当に管理したかったのは、
「今、何に触れているか」
でした。
つまり、
- 本
- アニメ
- ゲーム
は、
「行動」ではなく、
「接触対象」だった。
ここでDB構造を大きく変えました。
Life Base の4つの構造
最終的に、
Life Base は4つに分かれました。
Tasks
自分が行動するもの。
例:
- 出張
- SNS投稿
- 書類郵送
- 開発作業
Works
接触対象。
例:
- 本
- アニメ
- ゲーム
- 漫画
- 映画
ここでは、
- 進捗
- 最終接触日
- 返却期限
- 感想
などを管理します。
Events
世界側イベント。
例:
- 誕生日
- GW
- 年末年始
- クリスマス
重要なのは、
Eventsは「やること」ではなく、
生活状態に影響するもの
として扱うことです。
Logs
Task実行履歴。
でも、
ここも途中で大きく設計を変えました。
継続Taskはログしない
最初は、
継続Taskも全部ログしようとしていました。
でもすぐに破綻しました。
たとえば:
- ゲームのデイリーをやった
- SNS投稿した
を毎日記録すると、
ログが爆発します。
しかも重要だったのは、
「何回やったか」
より、
「最近ちゃんと維持できているか」
でした。
なので途中から、
-
継続Task
→ Logsを残さない -
単発・予定
→ Logsを残す
に変更しました。
継続Taskは、
- LastDoneAt
- 頻度
だけを見る。
この方が、
圧倒的に自然でした。
AIの提案も変わった
生活状態DBを作ると、
AIの提案も変わりました。
以前は:
「未完了タスクはこちらです」
みたいな提案でした。
でも今は違います。
たとえば:
- 2日後に誕生日
- 図書館返却期限が近い
- 最近触ってない作品がある
- 今日は平日なので仕事系を少し
みたいに、
複数の状態をまとめて提案するようになりました。
しかも重要なのは、
「今やる一覧」
を固定保存していないことです。
AIが、
- 曜日
- 期限
- 熱量
- LastDoneAt
- DueDate
- 平日/休日
- 現在負荷
などを見ながら、
「今できそうなこと」
を動的に作る。
これがかなり自然でした。
人はTODOでは動けない
ここまで作って、
かなりはっきりしたことがあります。
人は、
「正しいTODO」を見せられても動けないことがある。
でも、
「今できそうなこと」
なら動けることがある。
これは、
単なる生産性改善ではなく、
人間の不安定さを前提にした設計
なんだと思っています。
重要なのは、
人間を常に最大効率で動かすことではない。
むしろ、
- 壊れないこと
- 続けられること
- 波があっても戻ってこられること
の方が大事でした。
おわりに
この仕組みは、
まだ完成していません。
今も、
- 提案ルール
- 状態分類
- 負荷判定
- 継続管理
を少しずつ調整しています。
でも、
TODOを増やし続けるより、
「今どういう状態なのか」
を先に扱うようになってから、
生活の見え方はかなり変わりました。
AIは、
人間を完璧に管理するためではなく、
人間が壊れずに生活を続けるため
に使った方が、
ずっと自然なんじゃないか。
そんなことを考えながら、
今も少しずつ作り続けています。
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