AIとAIエージェントの違いがざっくりわかる記事 〜AIエージェントの本質を理解したい〜
最近よく耳にする「AIエージェント」という技術の概念をざっくり理解するための記事です。
AIとAIエージェントの違いをざっくり解説して、身近な例を通じて、「AIエージェント」がどんな技術なのかを探っていきます。
1. AIって何?
AI(人工知能)とは、 「人間の知能の一部を模倣し、学習や推論などを行う技術」 のことです。
たとえば、写真を見て「これは猫だ」と分類したり、言葉を理解して質問に答えたりするのが得意です。
AIのわかりやすい例
- スマホの音声アシスタント機能(「天気を教えて」などと話しかけると応答)
- 写真の顔認識(カメラが自動的に顔を検出してフォーカスを合わせる)
- ChatGPT
AIは「考える力」の一部をコンピュータ上に再現している、といえます。
2. エージェントって何?
「エージェント(agent)」は、「代理人」や「仲介者」という意味をもつ用語です。
転職エージェント、不動産エージェント、などの言葉をよく見聞きすると思います。
つまり、 「与えられたミッション、自律的に判断して動く存在」 と解釈できそうです。
ソフトウェアの分野では明確な定義はありませんが、おもに「与えられた目的を達成するために自らの判断で行動するソフトウェア」という意味で用いられているようです。[1]
3. では、AIエージェントって何?
AIエージェントは、AIとエージェントを組み合わせた技術です。
すなわち、「AIの学習・判断能力」と「エージェントの自律行動力」を組み合わせた存在といえそうです。
「考えるだけ」でも「動くだけ」でもなく、考えて動くということをしてくれるわけです。
AIエージェントのわかりやすい例
- スマートスピーカー:音声を聞いて「電気を消して」と言えば、本当に消す
- 自動運転車:道路や周囲の状況を見て自分で判断して運転する
昨今、AIエージェントは生成AIを使ったシステムが主流ですが、わかりやすさ重視であえて生成AIに関連しないものを選んでいます。
4. AIエージェントの本質
AIエージェントの本質はなにかを考えてみると、私は「自律性」「実行力」「ゴール指向性」の3つに集約されるのではと考えます。
以下の表で、それぞれの概要と具体例をまとめました。
本質 | 概要 | 具体例 |
---|---|---|
自律性 | 環境や状況を自ら把握し、判断や計画を自分で行う力 | お掃除ロボット(部屋を自動で掃除) |
実行力 | 実際にアクションを起こす力 | スマートスピーカー(照明のオン/オフ) |
ゴール指向性 | 何を達成すべきかという目的が明確で、その目的を目指して行動を最適化する力 | 自動売買システム(利益最大化を目指す) |
5. AIエージェントは技術ではなく概念を指す
AIエージェントは技術そのものというよりは、概念である認識です。
よって、明確な定義はない認識です。
推測ですが、「4」で挙げた本質(自律性・実行力・ゴール指向性)を完全には満たさないシステムでも、マーケティング上の理由等で「AIエージェント」と呼ばれることがあると思います。
6. まとめ
AIとエージェント、そして両者が組み合わさったAIエージェントについて、ざっくりまとめると、
- AI:人間の知能を模倣して考える(例:顔認識技術、ChatGPT)
- エージェント:自分で周囲を見て動く(例:お掃除ロボット、自動売買システム)
- AIエージェント:考えて動くスーパーお手伝い(例:スマートスピーカー、自動運転車)
になります。
AIエージェントは、自律性・実行力・ゴール指向性を備えた「考えて動くAI」という概念です。
AIエージェントの理解を深めるきっかけとなれば幸いです。
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