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DNS設定で「@って何?」となったので基礎を再整理した

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この記事の対象者

  • DNSを触る機会はあるけど、毎日触るわけじゃない人
  • 「@」「CNAME」「TXT」あたりが曖昧な人
  • インフラ初心者

きっかけ

新しく作ったサービスをGoogle Search Consoleに登録しようとしたとき、DNS設定の画面で手が止まりました。

「Host Nameって、何を入れるんだっけ……?」

正直に言います。10年エンジニアをやっていても、DNSは触る頻度が少ないから忘れます。

今回、改めて基礎を整理したので共有します。


結論:Host Nameは「@」または空欄

Search Consoleの「ドメインプロパティ」登録で必要なTXTレコード設定:

項目 設定
Type TXT
Host @(または空欄)
Value google-site-verification=xxxx...
TTL デフォルト

よくあるミス

  • Hostに example.com と書く → example.com.example.com になる
  • www を指定する → サブドメイン用なので不正解

「@」の意味

@ は「そのDNSゾーンのルート(ドメインそのもの)」を表します。

DNS管理画面では、こういう計算が行われています:

Host + Zone = FQDN(完全修飾ドメイン名)

具体例(ゾーンが example.com の場合):

Host 結果
@ example.com.
www www.example.com.
example.com example.com.example.com.(意図しない)

レコードの種類

全部覚える必要はありません。実務で使うのは8〜10種類程度。

よく使うもの

レコード 役割 覚え方
A ドメイン → IPv4アドレス Address
AAAA ドメイン → IPv6アドレス -
CNAME 別名を作る Canonical Name
TXT 設定・認証用 何でも帳
MX メールの配送先 Mail eXchange

あまり触らないもの

レコード 役割
NS DNS管理者(通常は触らない)
SOA DNSゾーンの基本情報(自動管理)
SRV サービス探索(ポート含む)
CAA 証明書発行制御

TXTレコードは「何でも帳」。Search Console、SPF、DKIM、DMARC、SaaS連携など、いろんな用途で使われます。


wwwとルート、両方登録する理由

歴史的背景

昔は用途ごとにサブドメインを分けていました:

www.example.com  → Web
ftp.example.com  → FTP
mail.example.com → メール

今でもwwwを使う理由

  1. ルートにはCNAMEが置けなかった(技術的制約)
  2. CDN・SaaS連携が楽(CNAMEで向き先を変えやすい)
  3. Cookieスコープの制御

実務での正解パターン

https://example.com      ← 正規URL
https://www.example.com  → 301リダイレクト

重要なのは「正規URLを1つに決めること」。

Googleから見ると、example.comwww.example.com別サイト扱い。canonical設定や301リダイレクト、Search Console登録が必要です。


DNS実務チェックリスト

1. DNSは即時反映されない

TTL(300秒、3600秒、86400秒など)を意識する。

2. 変更は段階的に

❌ いきなり削除
⭕ 追加 → 確認 → 削除

3. ルート(@)は特別

  • CNAMEは原則置けない
  • ALIAS / ANAMEは事業者独自の拡張

4. TXTは増え続ける

複数OK。ただしSPFは1行にまとめる。

5. メール系は慎重に

最低限:MX、SPF、DKIM、DMARC

6. DNSは名前解決だけ

HTTPS、ポート、リダイレクトはDNSの仕事ではない。

7. 切り分けコマンド

dig example.com
dig TXT example.com
nslookup example.com

8. DNSは最後の砦

DNSが死ぬと、Web、API、メール、すべて止まる。


まとめ

DNSは「分かると地味、分からないと地獄」な基盤技術。

覚えておくべきこと:

  • @ = ルート
  • A / CNAME / TXT / MX
  • TTLを意識
  • 消す前に足す
  • 正規URL統一
  • メールは慎重

触る頻度が少ないからこそ、こうやって整理しておくと次回助かります。


こうした判断や内省のプロセスを、エンジニア向けに整理して書いています。
興味があれば → https://tielec.blog/

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