KeBugCheckExをGhidraで逆アセンブルしてみた – カーネの管理者権限の正体
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topics: ["逆アセンブル", "Ghidra", "Windowsカーネル", "ブルースクリーン", "低レイヤー"]
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title: "KeBugCheckExをGhidraで逆アセンブルしてみた – カーネの管理者権限の正体"「仮想空間に異常。……KeBugCheckEx、発動」
💡 はじめに
この記事では、Windowsカーネルのクラッシュ処理関数 KeBugCheckEx を Ghidra を用いて逆アセンブルし、実際にどのように呼び出されているかを確認してみます。
また、「カーネ(Kernel 擬人化)」の記事と連動し、OSにおける“最後の手段”がどう動いているのかを技術的に掘り下げていきます。
⚠️ 注意
この内容はあくまで解析・教育目的であり、悪用や実システムに影響を与える行為は厳禁です。特定のクラッシュコードや呼び出し元関数は、セキュリティ上の配慮から黒塗りしています。
知りたければ、自分で逆アセンブルしてみてください。
📌 KeBugCheckEx の呼び出し
まずはこちらのスクリーンショットをご覧ください。
黒塗りにしていますが、重要なのはこの部分:
ecx に渡されているのが バグチェックコード(停止コード)
それを KeBugCheckEx に call してクラッシュを発生させています
このように、ブルースクリーンは非常に明確な“呼び出し”によって引き起こされる処理なのです。
🧵 KeBugCheck の正体
では、有名な KeBugCheck は何なのか? というと、こちらをご覧ください:
ご覧の通り、KeBugCheck は単に KeBugCheckEx を呼び出しているだけのラッパー関数です。
スタックの調整(SUB RSP, ...)
call KeBugCheckEx
その下は nop や ret のみ
この構造から、**“中身を持たない、簡易インターフェース”**であることが明確です。
🧠 技術的まとめ
KeBugCheckEx は Windows におけるクラッシュ(ブルースクリーン)のトリガーである
第一引数(バグチェックコード)は ecx に渡される
KeBugCheck は KeBugCheckEx のラッパー関数にすぎない
実際の逆アセンブルにより、その構造を確認できる
🧊 カーネ様の一言
「……仮想空間に異常を検知。管理者権限を行使し、対象プロセスを終了します。」
このクラッシュ処理は、擬人化キャラ「カーネ」が持つ“ヴァーチャル・アドレス・リセット”や“管理者権限”に対応しています。
つまり、KeBugCheckExは、カーネの最終防衛手段そのものなのです。
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📌 最後に
KeBugCheckExは恐ろしくも美しい、秩序の執行者。今回の解析で、ただの「ブルースクリーン」が、少しだけ意味を持って見えるようになったなら幸いです。
セキュリティ面を配慮して塗りつぶしてありますが、ecx に引き渡されているのがバグチェックコードです。どうしても知りたいなら、――自分で解析してみてください。
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