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自社サイトの検索流入を増やすためにSEOの強化に取り組んだ話

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はじめに

こんにちは、マーケティング開発チームの鷹野です。
本記事では、自社サイトの検索流入を最大化するために、開発者視点で取り組んだ SEO強化施策について紹介します。
同じようにSEOの強化に取り組む開発者の参考になれば幸いです。

SEOの強化に取り組むまでの背景

プロダクトの認知拡大と利用促進を目的に、この取り組みを進めました。
当社のサイトはプロダクトへの送客の役割を担っており、より多くのユーザーにプロダクトを利用してもらうには、まずサイトに訪れるユーザー数を増やす必要があります。
そこで、自然検索からの流入を伸ばすことに注力しました。
自然検索での流入を伸ばすには、ユーザーが検索した際に以下の状態を満たすことが重要です。

  • 検索画面でキーワードを検索したときに、自社サイトが上位に表示されやすい
    → 検索エンジンに正しく評価され、ページが適切にインデックスされている
  • クリックされやすい状態
    → メタ情報やタイトルを最適化し、検索結果画面で分かりやすく魅力的に見せる

これらの状態を実現するための土台作りとして、テクニカルSEOの強化に取り組みました。
本記事では、テクニカルSEO強化のために行った具体的な施策と、その効果について紹介します。

進め方

今回の取り組みでは、実施した施策がどの程度検索パフォーマンスに影響するか把握するため、Google Search Console を用いて、クリック数・表示回数・平均掲載順位などを月次で集計し、施策の効果を確認しながら進めました。

SEOは短期間では結果が見えにくい領域でもあります。
そのため、計測 → 施策の実施 → 再計測 のサイクルを中長期的に回します。

STEP1:テクニカルSEO基盤の整備

現状のサイトを分析したところ、以下の課題が見つかりました。

  1. 一部の記事で description が出力されない
    → 検索結果で説明文が表示されず、サイトの内容が分かりづらい状態

  2. 重複ページやURLパラメータの存在
    → 検索エンジンの評価が分散する

  3. サイト階層情報を検索エンジンに伝えていない
    → クロール効率やページ評価に影響する

これらの課題に対し、以下の対応を行いました。

  • descriptionタグの修正

    • descriptionに抜け漏れがあるページの修正
  • canonicalタグの適正化

    • 重複ページに正規URLを設定し、評価を集中させて掲載順位の安定化を図る
  • パンくずリスト構造化データの追加

    • JSON-LD形式でサイト階層を検索エンジンに明示し、クロール効率を改善

これにより、検索結果で適切な説明文が表示され、ユーザーにとって分かりやすくクリックされやすい状態になります。また、検索エンジンからの評価も正規ページに集中するため、表示回数の増加や順位の安定化が期待できます。

STEP2:Core Web Vitalsの強化

STEP1で行った基本的なテクニカルSEOは、検索エンジンに正しく評価されるための土台作りです。
その上で、さらに検索エンジンからの評価を高めるために、ページ表示速度や操作性を向上させる施策にも取り組みました
具体的には、Googleが重要視しているCore Web Vitalsのスコアを向上させる施策です。Core Web Vitalsは、ページの読み込み速度や操作性、レイアウトの安定性など、ユーザー体験に関わる指標で、Googleは検索順位を決める評価要素の一部として考慮しています。
そのため、Core Web Vitalsのスコアを向上させることは、ユーザー体験を向上させるだけでなく、検索順位にもプラスの影響を与える仕上げの加点要素となります。

Core Web Vitalsは、主に以下の3つの指標で測定されます。

指標 測定内容 理想値
LCP (Largest Contentful Paint) ページ内のメインコンテンツが表示されるまでの時間 2.5秒以下
INP (Interaction to Next Paint) ユーザー操作に対する反応が表示されるまでの時間 200ms以下
CLS (Cumulative Layout Shift) ページ読み込み中のレイアウトのズレの合計スコア 0.1未満

実施した対応

Core Web Vitalsのスコアを向上させるため、以下の強化施策を実施しました。

LCP(ページのメインコンテンツ表示速度向上)

  • ヒーロー画像の遅延読み込み解除
    遅延読み込み属性(loading="lazy")を外し、ページ表示と同時に読み込むよう変更
  • ヒーロー画像の優先度向上
    fetchpriority="high" を設定し、画像ダウンロードの優先度を上げる
  • 画像の軽量化
    PNG画像をWebPに変換してファイルサイズを削減

INP(ユーザー操作に対する応答速度向上)

  • GTMの最適化と不要タグ削除
    不要に発火しているタグを整理・削除し、JavaScript実行負荷を軽減

INPとCLSについては、フォントの最適化やモダンブラウザ向けの ESM のみ配信などを今後予定しており、引き続きパフォーマンス強化を進めていく予定です。

STEP3:計測と評価

STEP1・STEP2の実施後、検索パフォーマンスを計測したところ以下のような変化が見られました。

  • 検索結果での表示回数や平均掲載順位の向上
    重複ページの整理やパンくずリストの最適化、Core Web Vitalsのスコア向上により、検索エンジンがページを正しく評価できるようになりました。
    その結果、各キーワードにおける掲載順位も安定して向上し、検索結果での表示回数の向上につながったと考えられます。

  • クリック率(CTR)の向上
    検索結果画面でのスニペット(説明文)の整備により、ユーザーにとって分かりやすい表示になり、クリックされやすくなった可能性があります。

最後に

今回の成果はコンテンツ内容や市場状況など複数の要因が絡むため、テクニカルSEOだけで全て説明できるわけではありませんが、SEO強化施策の実施以降自然検索からの流入が着実に増加しており、施策の効果を実感しています。
SEO強化は派手ではありませんが、サイト全体の伸びしろを底上げする大事な取り組みだと改めて感じています。
今後も継続的に計測と改善を行いながら、ユーザーの目に留まりやすく、使いやすい、安心・安全なサイトづくりを進めていければと思います。

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