アーキテクチャカンファレンス2025の1日目で得た3つの学び
11/20 はアーキテクチャカンファレンス2025に参加しました。
詳細なレポートは他の方がたくさん書かれると思うので、ここでは自分が特に学びになった3つをピックアップしてまとめます。
登壇者の発言は一字一句メモしたわけではないため、細かい表現は異なる可能性がある点だけご了承ください。
学び1:成果(Outcome)に立ち返る
7月の開発生産性カンファレンスでも強調されていたが、今回も多くの登壇者が共通して「手段ではなく成果にフォーカスすること」を語っていた。
● Sam Newmanさん
- activity(手段)ではなく、outcome(成果)に注目すべき
- what ではなく why が重要
- 「マイクロサービスに移行する」はあくまで手段
- 何のために?どんな価値を届けたいのか? を言語化できているかが本質
● ミノ駆動さん
- 目的を正しく捉えられなければ、AIも扱いきれない
- よい設計・変更容易性のあるコードにもつながらない
- だからこそ論理的思考力やソフトウェアの原理原則が重要
- まさに「基本こそ奥義」

「手段が目的化しないように、立ち返る軸を持つこと」
改めてこれを強く意識させられた。
学び2:「デプロイとリリースを区別する」という言語化
段階的にマイクロサービスに移行する話の中で、Sam Newmanさんが使っていた表現が非常に腑に落ちた。
- 本番環境に配置はする
- まだユーザーには使わせない(ライブコードにない)
このような状態を「本番環境にデプロイはしたが、まだリリースはしていない」という言葉で表現していた。この状態でリリースしても、デプロイ自体ができるか、各種メトリクスは想定通り収集できているかのようなスモークテストができる。
実際、自分もFEでは使わないがBEのAPIを先にデプロイして動作確認することはある。
この表現のおかげでその行為の理解が一段深まった。

学び3:アーキテクトの本質はチームでの意思決定を「賢くする」こと
Gregor Hohpeさんは、アーキテクトの本質的な役割の紹介していた。
● アーキテクトが全てに精通している必要はない
むしろ、チーム全体がより賢く意思決定できるように支援することが重要。
● そのために必要なこと
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トレードオフを理解し、提示する
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チームが暗黙においている「隠れた前提」を明らかにする
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実際の数字で判断する
- 「3倍安い」ということでも$10と$30の違いか、$10000と$30000の違いか。
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次元を増やしてデシジョンスペースを増やす
- 「単一か分離か」だと「モノリスかマイクロサービスか」になる。
- 「設計の軸」と「ランタイムの軸」と次元を追加するとあらたなスペースができる(そしてレプリカやモジュラモノリスが加わる)。これがデシジョンスペースを増やすということ。
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モデル化して考える
- 地動説vs天動説の絵[1]ように、良いモデルは世界をシンプルにする
- 地図は目的に応じて内容が変わるように、“何を解きたいか”が先にある
- 地動説vs天動説の絵[1]ように、良いモデルは世界をシンプルにする
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意思決定を急がない
- プロジェクト序盤が最も不確実
- 選択肢を持っておくことは資産
- わかりやすいのがストックオプション
- その時に儲かるなら権利を行使し株を買えばいい。そうでなければ買わなければいい。
- つまり意思決定の先延ばしはポジティブな価値(資産)を持っていることになる。
- わかりやすいのがストックオプション
以上です。
「メタ認知的に俯瞰する力」「論理的思考」「outcomeに立ち返る姿勢」。この3つの大切さを改めて認識しました。
また、「デプロイとリリースを区別する」「選択肢を持っていることに価値がある」といった表現に出会えたことも大きな収穫です。
私も一人のアーキテクトとして、チームがより賢く意思決定できるようこれからも力を注いでいきたいと思います。
他の講演もどれも学びが深く、とても有意義な時間でした。
素晴らしいイベントを開催してくださっているFindyさん、ありがとうございます。。。!
明日の2日目も楽しみです!
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画像は https://boingboing.net/2016/01/10/elegance-illustrated-helioce.html のサイトのものを使用させていただきました。 ↩︎
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