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Cisco IOSコマンド ~モード編~

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はじめに

  • こんにちは。新米エンジニアのふまたんです。
  • 今回は、Cisco IOSのモードについて説明していきます。
  • シスコシステムズ社製のネットワーク機器の設定で必要になる知識で、一部ではありますが、どんなモードで何ができるのかを整理しておこうと思ったのがきっかけでこの記事の作成しました。

Cisco IOSについて

モードの説明の前に、Cisco IOSについて、簡単に説明をします。
Cisco IOSというのは、シスコシステムズ社の製品のルータやスイッチなどのネットワーク機器に搭載されている制御用のOSのことを言います。コンソール接続やリモート接続でCisco IOSに接続をし、コマンドで操作をして、ルータやスイッチの設定を行っていきます。

モードについて

ルータやスイッチを設定するときにTeraTermなどのターミナルソフトウェアを用いてコンソール画面から設定を行っていきます。
その時に、Cisco IOSには、モードがあり、モードによって操作できることが分けられています。その中でもよく使用される基本的なモードについて、紹介していきます。

1. ユーザモード

ルータやスイッチ起動直後に、Enterキーを押して、設定を始めるときに、まず入るモードです。

SW-1>

このモードでは、ホスト名SW-1のとなりに > がついていることでユーザモードだということがわかります。
このモードでは、主に下記の通りのコマンド操作しかできません。

  • enable - 特権EXECモードに移行するコマンド
  • show - 現在、ルータ/スイッチに設定されている内容の確認をするコマンド
  • ping - 異なるネットワーク機器への疎通確認を行うコマンド

2. 特権EXECモード

ユーザモードで enable コマンドを実行して移行することができるモードです。

SW-1> enable
SW-1#

このモードでは、ホスト名SW-1のとなりに # がついていることで特権EXECモードだということがわかります。
このモードでは、ユーザモードで実行できるコマンドはもちろん、すべてのコマンドを実行することが可能なモードです。特に使用することが多いコマンドを下記に記します。

  • configure terminal - グローバルコンフィグレーションモードに移行するコマンド
  • copy - 設定した内容の保存を行ったりするコマンドです。例としては、copy running-config startup-configで、設定した内容をネットワーク機器に内蔵されてるNVRAM(不揮発メモリ)に保存をすることができます。
  • erase - NVRAMに保存されているデータの削除ができます。主にstartup-config(起動時設定)の削除に用いられることが多いです。
  • delete - フラッシュメモリに保存されているデータの削除ができます。スイッチであれば、vlan.dat(vlanの設定ファイル)の削除を行うことができます。フラッシュメモリの中には、OSファイルがあったりするので、deleteコマンドを実行する際は、慎重におこなったほうがいいです。

3. グローバルコンフィグレーションモード

特権EXECモードで configure terminal コマンドを実行して移行できるモードです。
ルータ/スイッチの全体的な設定変更が行えるモードです。一例をあげるとhostnameコマンドでスイッチ/ルータのホスト名の変更などができます。

SW-1# configure terminal
SW-1(config)#

このモードでは、ホスト名SW-1のとなりに (config)# がついていることでグローバルコンフィグレーションモードだということがわかります。上記2モードよりわかりやすいですね😊

インターフェイスにIPアドレスの設定やVTY回線の設定、VLANの設定などの設定を行う場合は、グローバルコンフィグレーションモードから別のモードに移行する必要があります。詳細は、下記の表に記したいと思います。

コンフィグレーション名 プロンプト 説明
インターフェースコンフィグレーションモード (config-if)# インターフェースの設定を行うモード。IPアドレスを設定したり、インターフェイスの有効化/無効化を行うことができる。
ラインコンフィグレーションモード (config-line)# VTY回線の設定やコンソールパスワードの設定などができる。

他にも、コンフィグレーションモードがありますが、また機会があったら、投稿したいと思います。

4. モード遷移図

上記で説明してきたモードの遷移について、簡単に図にしてわかりやすくしたいと思います。

この遷移図で説明をすると、一つ上のモードに戻るときは exitコマンドで戻ることができます。また、グローバル/インターフェース/ライン コンフィグレーションモードにいるときに end コマンドもしくは Ctrl+Z で特権EXECモードまで戻ることができます。

まとめ

今回は、Cisco IOSで使用されるモードについて説明しました。他にも、まだモードがあるので、次回以降にブログに投稿できたらいいなと思っています。
しっかりとモードを使い分けてスムーズにルータやスイッチの設定変更を行っていきましょう!

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